
大泉洋×宮﨑あおい『ちょっとだけエスパー』最終回まで観た正直レビュー
脚本・野木亜紀子、主演・大泉洋。 この組み合わせだけで期待値は十分だったが、そこに連ドラとしては久々の宮﨑あおい、さらに岡田将生、北村匠海らが加わることで、作品は想像以上に豊かな表情を見せた。 野木&大泉の『アイアムアヒーロー』のファンだった私。 ただ、今回ゾンビの代わりに登場するのは「ちょっとだけ」超能力を持つ人々。 派手な能力バトルではなく、日常の延長線上にある違和感とユーモア、そして静かに積み重なる不穏さ。 軽やかに始まった物語は、気づけば“全力の愛のドラマ”へと変貌していく。
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- 作成日時:
- 2025/12/23 14:05
ちょっとだけエスパー
(ほんの少しネタバレしてるかも、なレビューです) 『ちょっとだけエスパー』は、何が起きているのかよく分からないまま面白いという、非常に厄介で魅力的なドラマだった。 物語の序盤はとにかく謎だらけ。 ノナマーレという組織の目的、社長・兆(岡田将生)の真意、四季(宮﨑あおい)の正体、そして主人公・文太(大泉洋)に至っては名字すら分からない。(→ここは結局そこまで重要じゃない(笑)) 第2話では、文太の車内での悶絶、桜介の軽口「とりあえず、花咲かせとく?」といった軽やかな笑いに油断していると、ラストで物語は不意に冷たい影を落とす。 「ちょっとだけ」という言葉とは裏腹に、脚本の切れ味は鋭く、決して侮れなかった。 エスパー描写は既視感がありつつも、終盤の畳みかけから逆算した能力の地味さ、そして能力の本来の力に反転する妙などが、面白かった。 (シンプルな桜介の能力が「もしかして一番厄介なのでは?」とドキっとしてしまったところなど) 後半になると、登場人物たちの関係性が一気に深まる。 大泉洋の「ビット5」と北村匠海率いる「ヤング3」とのやり取りは、真面目なのかふざけているのか分からない絶妙な温度感があって楽しかった。 終盤で突如現れた吉田鋼太郎×高畑淳子の“二人芝居”など、画面のパワー配分が時折バグるのも楽しい。(おっさんずラブのプロデューサーさんだから、吉田鋼太郎のキャスティングが絶妙だったのかもと推測してみたり) クライマックスは大泉洋、岡田将生、宮﨑あおい――この三人が物語の重心となり、時間を遡る仕組みとそれぞれの思惑が交錯する。 未来人に翻弄されながらも、「今、目の前にいる誰かを救うために力を尽くす」という選択を手放さない姿は、SFでありながら極めて人間的だった。 『ちょっとだけエスパー』は、決して“ちょっとだけ”では終わらない。小さな能力、小さな選択の積み重ねが、最後には全力の愛として結実する。 気軽に観始めたつもりが、最終回にはしっかり心を持っていかれる――そんな、力強い連続ドラマだった。
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