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映画『怪物』真実はひとつじゃない、心に残り続ける物語

映画『怪物』真実はひとつじゃない、心に残り続ける物語

映画『怪物』は、ある出来事をきっかけに、母・教師・子どもという三つの視点から物語が描かれていくヒューマンドラマ。 是枝裕和監督、坂元裕二脚本という最強タッグによって、「見る側の思い込み」や「言葉にできない感情」が丁寧にすくい取られています。 観終わったあとも、静かに、でも確実に心の中で考え続けてしまう一本です。

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  • 作成日時
    2026/01/05 14:26

怪物

総合評価:2.8制作年:2023年制作国:日本再生時間:2時間6分
配信中:
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映画『怪物』は、観始めたときと、観終わったあとで、まったく違う表情を見せる作品です。 最初は「何が起きているんだろう?」という違和感から始まり、物語が進むにつれて、その違和感が少しずつ形を変えていく。 そしてラストには、「怪物って、いったい誰のことだったんだろう」と、自分自身に問いかけたくなります。 物語は、息子の異変に気づいた母・早織の視点から始まります。 学校で起きた出来事、教師の対応、説明されない違和感。 母親としての不安や怒りはとてもリアルで、「守りたい」という気持ちが先行するあまり、視野が狭くなってしまう様子も、痛いほど伝わってきます。 次に描かれるのは、教師の視点。 同じ出来事なのに、見え方はまるで違う。 正しさを守ろうとする行動が、誰かを傷つけてしまうこともある。 善意と責任、その狭間で揺れる大人の姿が、決して一方的に悪として描かれないのが、この作品の誠実さだと思います。 そして最後に明かされるのが、子どもたちの視点です。 ここで物語は、静かに、しかし決定的に裏返ります。 大人たちの言葉や判断の陰で、子どもたちが何を感じ、何を抱えていたのか。 その純粋さと切実さに、胸がぎゅっと締めつけられました。 とくに印象的だったのが、子役たちの演技。 黒川想矢が見せる視線の揺れや、言葉にならない感情の表現は、セリフ以上に多くのことを語っています。 彼はこの『怪物』で強烈な印象を残しましたが、2025年度公開の映画『国宝』にも出演しており、今後の活躍がますます楽しみな存在だと感じました。 子どもという立場だからこそ表現できる繊細さが、この作品の核心をしっかり支えています。 『怪物』のすごさは、「誰かを断罪する映画」ではないところ。 悪者を決めず、答えを押しつけず、ただ事実と感情を並べて見せる。 だからこそ、観る側の中にある偏見や思い込みが、そっと浮かび上がってきます。 自分は最初、誰の言葉を信じていたのか。 誰の声を聞き落としていたのか。 その気づきが、後からじわじわ効いてくるんです。 音楽や演出も控えめで、感情を煽りすぎないのが印象的。 静かな場面が多いからこそ、一つ一つの言葉や仕草が深く胸に残ります。 観終わったあと、すぐに感想を言葉にできないタイプの映画ですが、 時間が経つほど、心の中で何度も反芻してしまう。 それが『怪物』という作品の力だと思います。 この映画は、 「自分が見ている世界は、本当に正しいのか」 「誰かの声を、聞き逃していないか」 そんな問いを、静かに投げかけてきます。 派手ではないけれど、確実に心に残る。 『怪物』は、観る人それぞれの中に違う“答え”を残していく、忘れがたい一本です。

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出典
*1 Rakuten TV (https://im.akimg.tv.rakuten.co.jp/content/05/71/465017/jacket_h_l.jpg) 取得日:2025/12/18

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