
リアル路線に舵を切った新章007『リビング・デイライツ』
ロジャー・ムーア時代の軽快さから一転。 007が一気に現実のスパイ映画へと引き戻されたのが、この『リビング・デイライツ』。 ティモシー・ダルトン版ボンドは、とにかく硬派で冷静。 「スパイに死を」という言葉が再び動き出す中、亡命、KGB、二重スパイ、公金横領、武器商人――冷戦の緊張感が全編を支配する。 特に印象的なのが、狙撃手をあえて撃たなかった冒頭の判断。 ここで描かれるのは、無敵のヒーローではなく考える諜報員。 だからこそ、裏切りが効くし、怒りが重い。 カーラとの関係も、いつものボンドガール枠とは違う。 利用され、切り捨てられ、それでも音楽と共に生き直す彼女の存在が、物語に静かな余韻を残す。 雪原のカーチェイス、アフガニスタンでの空中戦、そしてラストの静かな再会。 派手さよりも緊張感。 この作品は、「007はこうであってほしい」という原点回帰を、確かに示している。
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- 作成日時:
- 2026/01/13 21:57
007 リビング・デイライツ
ティモシー・ダルトン初主演の『007/リビング・デイライツ』。冷戦下の亡命事件を発端に、KGB内部の陰謀と武器密売を追うリアル志向のスパイ映画。シリーズの空気を一新した転換作。
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