
超ポスター詐欺から『28年後... 白骨の神殿』に繋がる!ニア・ダコスタ特集!!
『28年後… 白骨の神殿』公開を記念し、監督ニア・ダコスタの過去作を振り返りたい。 彼女の長編映画は 『ヘヴィ・ドライヴ』 『キャンディマン(2021)』 『マーベルズ』 『ヘッダ』 そして最新作『28年後… 白骨の神殿』である。 まだフィルモグラフィは多くないものの、新鋭と呼ぶにふさわしく、今後の活躍を期待してよい監督だろう。 娯楽作をこよなく愛する彼女は、どの作品においても社会的テーマの中にエンターテインメント性を巧みに織り込み、映画に不慣れな観客でも受け取りやすいバランス感覚を持っている。 またここでは、その中から『ヘッダ』を紹介したい。 記事作成時点では楽天PLAYで検索しても出てこない作品であるためだ。 本作はAmazonプライム・ビデオで配信中で、古典戯曲を現代的に再解釈した意欲作である。 主人公ヘッダを演じるのは、『ヘヴィ・ドライヴ』でもタッグを組んだテッサ・トンプソン。 (ニア・ダコスタとテッサ・トンプソンは厚い信頼を寄せているようで、今後もコンビを組みそうだ。) 屋敷に暮らす彼女は、夜な夜な上流階級を招いたパーティーを開くが、その真の目的は、かつて想い合った女性を“もう一度”手に入れることにある。 しかしその女性には現在パートナーが存在し、物語は女性同士の三角関係へと発展していく。 画面は全体的に暗く、衣装や美術も作り込まれており、どこか古典的でエレガントな佇まいを見せる。 とはいえダコスタの作家性によって、作品は過度に重苦しくならず、随所に娯楽性が注ぎ込まれているため、意外なほど軽やかに楽しめる。 特に中盤、欲望が暴走していく主人公の“略奪愛のリビドー”が、思わず笑ってしまうほど露わになる場面は、本作屈指の見どころだ。 劇中でも言及される「男根主義」的社会構造の中で、女性の三角関係を描く(黒人女性と白人女性で人種の壁も言及される)となれば、重くなりがちな題材である。 しかし本作は、人種やジェンダーの壁を正面から扱いながらも、軽快さを失わない稀有な仕上がりとなっている。
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- 作成日時:
- 2026/01/16 09:54
へヴィ・ドライヴ
本作は、ニア・ダコスタ監督の長編映画監督デビュー作である。 一方で、いわゆる“ポスター詐欺映画”と言えるだろう。日本版ポスターは、疾走感のある二人の主人公の顔と、下部に配置された爆破や車のビジュアルによって、派手なカーアクション映画を想起させる。しかし実際の本編は、その印象とは大きく異なる(本記事のサムネはそれにリスペクトを込めてカーチェイスシーンにした)。 物語は、テッサ・トンプソン演じる“足を洗った元運び屋”の主人公が、リリー・ジェームズ演じる友人を救うため、再び違法な運び屋の仕事に手を染めるというものだ。犯罪映画の体裁を取りながらも、アメリカ社会における医療福祉の脆弱さ、貧困層の苦しみ、そして女性が直面する困難を描いている。 とはいえ、全体のトーンは意外にも軽やかで、重苦しい社会派ドラマにはなっていない。二人の主人公のシスターフッドを軸に、最後まで比較的気負わずに楽しめる点が本作の魅力だ。 こうした社会的テーマを、誰にでも観やすいトーンで包み込む手腕こそが、ニア・ダコスタ監督の大きな強みだと感じる。
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へヴィ・ドライヴの★評価を入力するキャンディマン
本作は、黒人の殺人鬼が登場するスラッシャーホラー映画である。 黒人差別の歴史と現在を容赦なく描きながら、その加害者たちを“映画ならではの暴力性”で裁いていく構造は、ブラックスプロイテーション映画の系譜に連なるものだ。恐怖表現の裏側には、明確な怒りと告発が込められている。 詳細には触れないが、90年代に制作された同名のオリジナル作品を先に観てから本作に臨むことで、より強いカタルシスを得られるだろう。 また、キャンディマンが宙を舞いながら“お命頂戴”するシーンは、どこかヒーロー映画的でもあり、非常にエキサイティングだ。ニア・ダコスタ監督が次回作にアメコミヒーロー映画を任されたことにも、素直に納得させられる一作である。
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キャンディマンの★評価を入力するマーベルズ
重ねて述べるが、社会的テーマを誰にでも観やすいトーンで描く点は、ニア・ダコスタ監督の一貫した強みである。 本作ではそれが、難民や紛争地帯にいる人々の救助という形で提示され、その描写の是非をめぐって賛否両論を呼ぶことになった。 しかし、シスターフッドを軸とした映画としては非常に魅力的であり、ある理由から三人がトレーニングを行う場面には、観ていて素直な多幸感がある。 個人的には新世代のヒーローが活躍する作品がもっと増えてほしいが、映画館に行く年齢層が上がっているのか、中々支持されないのが惜しいところに思う。 本作のラストは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』へと繋がるであろう重要な要素を含んでいる。その意味でも、シリーズを追っている観客にとっては見逃せない一本だろう。
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