
NHK夜ドラ『替え玉ブラヴォー!』感想│この北香那、替え玉おかわりしたい
NHK夜ドラ『替え玉ブラヴォー!』は、こじれた女性の友情の再生を描く物語。 しかしその中身は、ラーメン、クラシックバレエ、推し活という異物同士を強引に混ぜ合わせ、そこに北香那という強力なコメディエンヌの才能を叩き込んだ、たいへんパワフルなドラマである。 北香那が演じる桂里奈、そして彼女に絶交宣言を突きつける優美を演じる天野はなをはじめ、バレエ団の面々に至るまで、バレエ経験者をきちんとキャスティングしている点がまずいい。 バレエといえば『ブラック・スワン』程度の知識しかない自分でも、「これは本物だ」と納得しながら観ることができた。 一方のラーメン側(そんな言い方はないが)も抜かりない。 野添義弘演じるマチルダさんが営むラーメン店「ため口」の存在感は大きく、ドラマにおけるラーメンの比重は想像以上に高い。(北香那の食べっぷりがイイ!) プリンシパル(主役を演じるバレエ団のトップダンサー)になるまでラーメン断ちをする優美と、ラーメンブログでそこそこ名の知れた桂里奈。 この時点で、ふたりの関係性がすでにかなり危ういことが示されている。 初回から強烈だ。 桂里奈が企画したバレエウェアお披露目イベントでのアクシデントにより、トップレス姿(急遽代役出演した桂里奈の……)が生配信されてしまう。文字通り、全世界への「御披露目」である。 その後、「詰んだ、詰んだ」と嘆き続ける桂里奈のコメディ力がとにかくすごい。 北香那のくるくる変わる表情と、あの独特の声。『ばけばけ』のリヨさまを思い出しつつ、耳に残って離れない声だった。 個人的にもっとも笑ってしまった桂里奈のパフォーマンスは、第14話。 元カレにLINEを送ろうとして逡巡するあまり、音声入力で本音を誤発進してしまった直後のあのシーンである。 悶絶という言葉すら生ぬるい。笑いを通り越して、「これは見てはいけない羞恥を目撃してしまったのでは?」という衝撃があった(笑)。 バレエとラーメンと友情。 そこに北香那の卓越したコメディセンスと、天野はなの“苦労人バレリーナ”としての確かな説得力が加わる。 これらを成立させている脚本家・岸本鮎佳の手腕は、やはり見事と言うほかない。 最初は、正直好きになれない主人公かもしれない。 だが、きっと来る。これ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」みたいにおもろいやん!と思う瞬間が。 ……ああ、おもしろかった。 余談:個人的なツボ ・マンション入口での配達スタッフ(森優作)とのやり取りがイイ ・バレエ教室のベテラン勢、サイコー ・川添ちゃん(川久保三子)は逸材! ・ここぞという時の音楽『Time will tell』が素晴らしい
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- 作成日時:
- 2026/02/05 23:08
- 更新日時:
- 2026/02/05 23:09
替え玉ブラヴォー!
最終週(第17話〜第20話)各話感想 本作は全20話。 最終週となる第17話〜第20話の感想を、各話ごとにまとめてみた。 ■第17話 巻き舌で怒鳴りかかろうとした桂里奈が、完全な勘違いだったと気づいた瞬間、その場で失神。 マンガのような展開を、きちんと“笑えるコメディ”にしてしまう北香那、やっぱりサイコーだ。 終盤の桂里奈と優美の対面シーンも見応えがあった。 ここまで積み重ねてきた関係性があるからこそ、言葉の一つひとつが効いてくる。 それにしても、初回の“ドレス脱ぎ事故”をもうすっかり忘れている自分がいる。 ここまで視聴者を連れてきたこのドラマ、あらためてすごい。 ■第18話 桂里奈の実家、思っていた以上に太い! 学生時代の桂里奈と優美のバレエシーンは、美しくて本当に素晴らしかった。 ……と思っていたら、居酒屋での桂里奈のソーラン節があまりにも独壇場すぎて、さっきまでの美しさが全部かき消される(笑)。 この振れ幅。 いやぁ、おもしろい。 ■第19話 最終話直前にして、又野(吉沢悠)の“推し活”が明らかになるとは(笑)。 しかも、その推しているキャラクター、なんとなく桂里奈と優美に似ているのがミソかな。 一時は殺人事件でも起きるのかという空気になりかけたが、 結局はわちゃわちゃした楽しさが勝ってしまうのが、このドラマらしい。 さぁ、次回はいよいよ最終話。 最後はマチルダさん(野添義弘)にビシッと締めてもらいたいところだが……出てくるよね?きっと。 ■第20話(最終回) まつげの話から始まる桂里奈と優美の会話が、まずいい。 ここまでいろいろあったふたりだからこそ、この何気ない入りが沁みる。 そして、やっぱりマチルダさんが締めてくれた。 これしかない、というラスト。 ブラヴォー! ブラーヴェ! ブラーヴァ!
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