
ドラマ『ケイゾク』特集!真山(渡部篤郎)が犯人をボコ詰めする傑作3選!
映画紹介人/お笑いコンビ・ジャガモンド斉藤です。 毎月第4金曜日に“配信で鑑賞できる作品”を選び、紹介していきます。 週末の酒のお供だと思ってお付き合いください。 今回は1999年に放映されていた堤幸彦監督の傑作ドラマ『ケイゾク』特集! 迷宮入りした事件〈ケイゾク〉を担当する警視庁捜査一課弍係に配属された東大卒のキャリア警察官僚・柴田純。過去の悲惨な事件からトラウマを抱え、行き過ぎた正義感を持つ真山徹が難事件を解決していくミステリードラマ。キャスティングの化学反応、『金田一少年の事件簿』で同監督と組んだ見岳章のスタイリッシュな音楽、薗田賢次による洗練されたオープニング映像、そして堤幸彦の最高傑作ミステリーと言っても過言ではないキレキレの演出力! この時代を代表するドラマ界のニュー・ウェーブと言えるでしょう。 そんな『ケイゾク』の中で僕が一番痺れるのは真山による犯人ボコ詰めする檄怖シーン。犯人が最後に罪を認め、悲しき犯行動機を告白するという場面はミステリーお馴染みの展開です。しかし、真山はそれさえも許さない正義感を持ち、犯人を冷たく突き放すのです。時には、物理的に…! 今回はそんな真山が犯人をボコ詰めする回を3話紹介いたします。 ※記事内には該当作品の結末に触れます。あらかじめご了承ください。
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- 作成日時:
- 2026/03/27 10:49
ケイゾク
①第1話「偉そうに涙なんか流してんじゃねぇ!この人殺しが!」 エピソードタイトルは『死者からの電話』 第一話から真山は真山だった…! 愛人を利用し、自分の夫を殺させた真犯人。クライマックスで警察に追い込まれ、橋から川に飛び降り息絶えてしまう愛人を目の前にして、涙を流す犯人。感傷に浸る情緒的シーンになりかけたところで、真山が胸ぐらを掴み放ったこの台詞は強烈だった。 しかも、結局この犯人が愛人を愛していたのか?それとも利用しただけだったのかハッキリとわからないまま幕を下ろす。 ラストシーンで柴田が「愛してたんですよね?」と聞いても答えず、微笑み返しながらパトカーに連行される犯人…。なんともビターで大人のバランスだ。 ②第3話「ママに何か聞くことがあるんだろ?」 エピソードタイトルは『盗聴された殺人』 夫を殺した真犯人を殺したママ。証拠を隠蔽しようと殺害現場であるマンションを訪れたが、それは警察の罠だった!待ち伏せしていた柴田に全てを解き明かされてしまう。殺害を自供し、お縄に掛かろうとマンションを出ると、外で待たせておいた息子の横には真山が! 最悪だ…! 一緒にゲームで遊んでくれていたようだが、嫌な予感しかしないし、もちろんそれは的中する。 駆け寄ろうとする息子を、後ろからランドセルを掴み引き寄せる真山。 そこもまた暴力的でいや〜な引っ張り方してるのが良い。 「ママに聞いてごらんよ。ママに何か聞くことがあるんだろ?」 真山に言われ息子は気まずそうにママを見つめる。 「ママは人を殺したの?違うよね?」 !!! 「あなた子供に何を言ったの!?」叫ぶママ。 視聴者も同じ気持ち!何で言うんだよ!真山! 「あなたたちに何がわかるの!?」と泣き叫ぶママに対して相川ず冷たい真山は「パパを殺した犯人をママが殺しました。立派なことをしましたと、ちゃんとこの子に伝えてやれ!」と突き放す。 ここで、見岳章のテーマ曲が流れるのだが、タイミングが素晴らし過ぎて、いつも鳥肌が立つ。 殺人者には慈悲の1つもかけない真山の性格がよく現れているボコ詰めシーンだろう。
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③特別編「俺は読んでねぇよ」 エピソードタイトルは『死を契約する呪いの樹』 これまでの真山は胸ぐら掴んだり蹴ったりはしていたけど、実際に怪我はさせたことはない。まぁもう被疑者に暴力振るってる段階ですでにアウトなんだけど、特別編では犯人の腕を折る直前までいってしまう…! 高校生で妊娠した少女をモデルに小説を書いた元編集社勤めの男。しかし、上司から「売春して出来た子供を出産後に殺したことにしろ。そうしたら出版してやる」と提案され、事実を捻じ曲げた小説を世に出してしまう。モデルとなった女の子は世間から叩かれ自殺。その過去がもつれ、男は犯行に及んでしまう。 柴田から真実を暴かれた犯人は「お前たち大衆が求めたせいであの小説を書いた。面白かっただろ?お前らも共犯だ!」と持論を披露。 みんなが黙ってしまう中で、そこで真山が一言。 「俺は読んでねぇよ?」 すごい論破である。 大衆がセンセーショナルな話題を求めたせいで一人の少女が自殺した。という、それっぽいロジックに対して「俺は読んだことない」という暴論で割り込んでくる真山。 「読みたくもねぇよ。そんなくだらねぇもん。クソの紙屑だよ。」と言いながら蹴り続け、パイプ椅子をぶん投げる。 その後、聞き取れない怒鳴りが続いた後、犯人の腕をホールド。 「痛てぇか?死ぬのはな、これ以上痛てぇんだよ。これが現実の痛みだ。少しは体で覚えろ」と力み、骨がメリメリと音を立てたところで柴田レフリーの止め「真山さん!」が入り、詰めは中断! 真山は、同級生である朝倉に妹を強姦され、本人は自殺してしまったという悲しい過去を持っていることがドラマシリーズで明かされる。それを終えた後のスペシャル回だからこそ骨折り展開は納得がいくものになっている。 〇終わりに 振り返ってみると真山は基本、推理しない。推理して真実を解き明かすのは全て柴田だ。最後に真山が出てきて犯人をボコす。つまり、真山はほとんど何にもしてない。なのに、ここまで強烈な印象を残すのは渡部篤郎”力”だし、真山のボコ詰めに一種のカタルシスを覚えるからだろう。 どんな名探偵のサイドキックも、感情に任せて犯人を暴力で押さえつけることはしない。ワトソンも小林少年も美雪も蘭ねぇちゃんもそんなことはしない。 でも、真山は違う。 過去の経験から怒りと孤独を抱え、行き過ぎた正義感を握りしめて、犯人をボコす。『ケイゾク』が他のミステリードラマと違うのはこの真山によるスパイスの功績が大きい!真山無くして、この作品は成り立たないのだ!
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