
【必見】今こそ!イ・ソンギュン×チョ・ジョンソク『大統領暗殺裁判 16日間の真実』
2024年(日本では2025年)に公開された『大統領暗殺裁判 16日間の真実』。 軍事クーデターで政権を掌握し、独裁者と批判されるほど強大な権勢を振るったパク・チョンヒ大統領。そんな彼が側近の中央情報部部長キム・ジェギュによって暗殺されました。 本作は、この衝撃的な事件の裁判と、10.26大統領暗殺から12.12軍事クーデターという韓国近代史の中でも大きな事件に巻き込まれた3人の男を、一部フィクションを交えて史実に基づき描いています。 『KCIA 南山の部長たち』では、パク・チョンヒ大統領暗殺までを。『ソウルの春』では、「大統領暗殺事件」に乗じて暴走した軍部が権力を掌握するまでを描いており、『大統領暗殺裁判 16日間の真実』は、2作品をつなぐ、大統領暗殺事件の首謀者たちを裁く裁判が描かれています。併せて観ると更に見応えがありますよ。 数々の史実に基づいたフィクション映画の傑作を生み出してきた韓国ですが、本作もその“傑作”の一つとして印象に残り続けることと思います。 当時行われた実際の裁判は、何度も密かに法廷へメモが届けられ「メモ裁判」と呼ばれるほど、不当なものだったそうです。劇中でももちろん出てきます。 また、パク・テジュのモデルとなったパク・フンジュ大佐の裁判は、被告人8名の中で唯一の軍人であったがために(軍法に基づいた)単審制が適用され、最初の公判からわずか16日後に最終判決が下されることとなり「性急裁判」とも呼ばれています。 そんな「韓国史上最悪の政治裁判」と言われるこの裁判を通じて、弁護する者、裁かれる者、裏で操る者、それぞれの目線での人間ドラマがシリアスに展開されていきます。 本作、個人的に観るべきと思う理由の一つがキャスティングです。 映画オリジナルのキャラクターであり、勝つためには手段を選ばない主人公の弁護士チョン・インフをチョ・ジョンソク そのチョン・インフが弁護する愚直な軍人パク・テジュを、本作が遺作となったイ・ソンギュン そして、裁判を裏で操る合同捜査団長チョン・サンドゥをユ・ジェミョン チョ・ジョンソクといえば、最近はとりわけ映画ではエンタメ寄りでコミカルな作品への出演が続いていた中、久しぶりに観た彼のシリアスな姿は、いい意味でとても新鮮でした。 本作では、チョン・インフという弁護士を通じ、 “勝つ”ためなら手段を選ばず打算的だった彼が、融通の利かない生粋の軍人パク・テジュとの向き合い、裏の力からの圧力の中で、次第に人間味溢れ、パク・テジュのために“正当な裁判”を実現すべく泥臭く奔走する姿を、繊細に、そして実在していたのではないかと思うくらい自然に体現しています。 併せて、来週日本でも劇場公開される『PILOT ─人生のリフライト─』を観ると、彼の演技の幅や繊細さを再確認できると思います。”実力派”という修飾語だけでは収まりきらない彼の演技をぜひ! また、今もなお最近のことのように衝撃が残るイ・ソンギュン死去のニュース。ドラマに映画にと大活躍の彼でしたが、個人的には彼の映画での姿が好きです。彼の遺作として、本作は絶対に劇場で観たいと思っていました。 韓国版のポスターの姿がとても印象的でしたが、劇中でも彼の演じる軍人パク・テジュは、寡黙であり、愚直であり、清廉であり、、、誇り高き姿に息をのんで見入ってしまいました。“魂の演技”といわれるのが本当に相応しい表現だと思います。 同時に、もう彼の新しい姿は見れないのか・・・という喪失感も沸いてきて感情がパンク状態に。 彼がまだ生きていたとしたら、本作への印象も変わっていたのかな・・・など、いろいろ考えてしまいます。 そして、チョン・サンドゥを演じたユ・ジェミョン。名前は覚えていなくとも、「梨泰院クラス」のパク・セロイの前に立ちはだかる長家の会長チャン・デヒといえばピンとくる方は多いのではないでしょうか。60代の貫禄を演じていたとき、実際には46歳だったというのも当時驚きでしたが、今回も役作りは“完璧”としか言いようがなく。。。巨大権力の中心で不正な裁判を主導し、パク・テジュの命を左右するだけでなく、彼を弁護する弁護士チョン・インフ、そして彼が所属する弁護団にまで目に見えない権力を振るうチョン・サンドゥという人物を200%悪に振り切って演じる姿は凄まじいです。 第61回百想芸術大賞の映画部門で助演男優賞を受賞した彼の演技は必見ですよ。 歴史に詳しくなくても、それぞれの人間の”生き様”が描かれているのでとても印象に残る1本です。 韓国での原題は、『행복의 나라(幸せの国)』です。この作品を観たあと、“幸せの国”というタイトルをどう感じるか・・・ぜひ体験してみてください。
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- 作成日時:
- 2026/03/27 23:39
- 更新日時:
- 2026/03/27 23:47
大統領暗殺裁判 16日間の真実
勝つためには手段を選ばない弁護士会のエースであるチョン・インフ(チョ・ジョンソク)は、上官の命令によって大統領暗殺事件に関与した中央情報部(KCIA)部長の随行秘書官パク・テジュ(イ・ソンギュン)の弁護を引き受ける。軍人であるパク・テジュは、ひとりで軍法裁判にかけられ、最初の公判からわずか16日後に最終判決が下されることになっていた。しかし、この裁判は後に軍事クーデターを起こす巨大権力の中心人物、合同捜査団長チョン・サンドゥ(ユ・ジェミョン)によって不正に操られていたことが明らかとなる。 チョン・インフはパク・テジュが正当な裁判を受けられるよう訴える。だが愚直なまでに軍人を貫こうとするパク・テジュ自身がこれを断わり、インフはなんとか彼を救う手段を模索するが……。
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