
中毒性がすぎる、見るのをやめられない“binge-watch”なドラマシリーズ3選
先日、自分の受けている英会話レッスンのテキストパートが「映画・TVドラマ」ジャンルに突入した。 普段はもごもご自信なく話しているのだが、「映画・TVドラマ」となったら、がぜん色めき立つ。 なぜなら、一応「職業・映画ライターでやらせてもらっていますから」なわけで、やや前のめりでレッスンを受けた。 そこで冒頭、講師に尋ねられた一言。 「Have you ever binge-watched any TV programs?」 えーっと…今までにテレビ番組を見たことがあるかと聞かれているのはわかる…が、「binge-watched」…? 頭を高速回転させても、出ないものは出ない。バードウオッチでもないし…と大喜利状態で講師におずおずと意味を尋ねたところ、「一気見のことだよ」と教えてくれた。 「binge-watch」=一気見経験。なるほど。これこそ面白いドラマにとって欠かせない要素ではないだろうか。 そのテキストの統計によると、USでストリーミングによる一気見体験をしたことがある人は、人口全体の70%だそうだ。となると、日本も例に漏れずで、特にコロナ以降の数字はうなぎのぼりだろう。 ようやく本題に入る。眠い目をこすりながら、「あと1話、もう1話…」と翌日の寝不足を覚悟しながらも見続けてしまうことこそ、一気見の醍醐味。 「binge-watch」の走りだと確信しているのが、キーファー・サザーランドがジャック・バウアーを演じたリアルタイム・ドラマの『24』シリーズだ。 シーズン1の第1話が日本でOAされた後、回が進むにつれ「ネタバレ厳禁」、「早く観たい」とこれまでにない強烈な起爆剤を落としてくれた伝説的ドラマ。 場面が次々に変わり、通例では確実に死なないだろう重要人物が、次の話数では生きているかもわからないという危険要素もはらみ、実にドキドキさせてくれた。そうしたサスペンスアクションは、どうしたって一気見の相性がいい。それでもあれから数年、今日では様々なジャンルのドラマシリーズがbinge-watchされている。 どうしても続きが気になって見てしまう、中毒性の高い日本のお勧めドラマシリーズを、ここでは3選ご紹介したい。(文:赤山恭子)
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- 作成日時:
- 2025/01/21 11:12
CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- 制作年:
- 2017年

小栗旬主演、西島秀俊共演の刑事ドラマ・クライム。テロリスト、政治家、新興宗教等が仕掛ける、国家を揺るがす大きな事件に立ち向かう警視庁公安部の暗躍を描く。前述『24』に則るようなテンポのよいアクション、かつ個性豊かな犯人キャストたちによる想定外の一挙手一投足に目を奪われ、どんどん先を見たくなる仕上がり。脚本は『GO』、『SP 警視庁警備部警護課第四係』などで知られる金城一紀。第1話で小栗演じる主人公が、新幹線から川に容疑者もろともダイブするシーンなど、派手なアクションで見せ場も十分。
大豆田とわ子と三人の元夫
- 制作年:
- 2021年

坂元裕二によるオリジナル脚本ドラマ。バツ3の大豆田とわ子(松たか子)を取り巻く元夫たち(松田龍平、角田晃広、岡田将生)、そして親友のかもめちゃん(市川実日子)、とわ子と恋に落ちる曲者男(オダギリジョー)など、癖の強いキャラクターたちの日常が豊かに描かれる。彼らの小気味よい会話、ときにぐさりとくる台詞や、涙なしには見られない出来事などで、こちらの情緒をあらゆる手段で揺さぶってくる。出色は第1章ラストの6話と最終回、ノンストップで世界観を堪能してほしい。
エルピス ー希望、あるいは災いー
- 制作年:
- 2022年

テレビ局を舞台に、スキャンダルで第一線を外された女子アナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)が、スタッフたちと冤罪事件の真相究明をする社会派エンターテインメント。事件と向き合う中で、自尊心と正義を取り戻していく長澤の変わっていく顔つきがたまらない。お茶の間で長らく「キレイ、かわいい」イメージが先行していた彼女だが、その演技の幅広さや実力の高さが一気に浸透した作品。メイン演出は、『地面師たち』で2024年の話題をさらった大根仁。(『モテキ』での長澤とのタッグとは違った魅力に翻弄される)