
イカれた悪役が映画を支配する──『ブロークン・アロー』、90年代アクションの快感
『ブロークン・アロー』、これは“悪役ジョン・トラボルタを味わう映画”と言ってしまっていい。とにかく彼が最高だ。頭の回路がどこか壊れているような、不気味さと余裕を同時に漂わせている。 ジョン・トラボルタの表情が本当にいい。何を考えているのかわからない。視線もどこを見ているのか怪しい。そのままタバコを吸っているだけで絵になる。特に冒頭、怒られながら指でタバコの火を消すシーン。あれだけでキャラクター説明が完了している。セリフ以上に、“危険な男”だと伝わってくる。 そしてラスト。死に際ですらイカれた顔をしている。この徹底ぶりが素晴らしい。悪役としての存在感が最後までブレない。 映画全体としては、まさに“90年代ハリウッドアクション映画の傑作”だと思う。テンポの良さ、爆発の見せ方、銃撃戦、ヒロインの配置、その全部が「これこれ!」という感じ。無駄にひねらず、エンタメとして一直線に走っていく。 監督のジョン・ウーらしさも程よく出ている。スローモーション、二丁拳銃、男同士の執念、そしてちょっともっさりした格闘戦(笑)。この“香港アクションの香り”が、ハリウッドの大作感と絶妙に混ざっている。 今振り返ると、90年代ハリウッドこそジョン・ウー作品が最もハマっていた時代なのかもしれない。予算、スター、爆発、派手なアクション。その全部が彼の作風と噛み合っていた。もっとこの路線を作ってほしかったと思ってしまう。 主人公側のクリスチャン・スレーターも良い。当時の90年代感を全身で背負っている俳優で、この作品でもしっかりハマっている。少し軽めで親しみやすいヒーロー像が、この映画の空気に合っている。 そして本作、やたらヘリコプターが爆発する(笑)。これもまた90年代アクションらしい豪快さだ。CGより“爆発そのもの”を見せていた時代の勢いがある。 『ブロークン・アロー』は、複雑なテーマや深い社会性を求める映画ではない。でも、アクション映画としての“気持ちよさ”が全部詰まっている。イカれた悪役、無骨なヒーロー、大爆発、銃撃戦。これでいいのだ。 90年代アクション映画の魅力を、ど真ん中で体現した一本。今観てもめちゃくちゃ楽しい。
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- 作成日時:
- 2026/05/13 22:49
ブロークン・アロー
頭の回路がイカれた悪役ジョン・トラボルタが本当に当たり役! どこ見てるのかわからん、何考えているかわからん表情をしてタバコを吸う姿がカッコイイ! 冒頭で怒られて指でタバコの火を消す姿がマジカッコいい。そしてキャラをしっかりと説明できてる。ラストの死に際もイカれた表情! 内容はザ・90年代アクション映画の傑作。テンポとか爆発の見せ方、銃撃戦、ヒロインの扱いなど、どれを取っても90年代の古き良きアクション映画として大満足な内容。格闘戦のもっさり感も含めジョン・ウーらしさも程よく出ていて、それも楽しみの一つ。というか、今だから思えるけど、このハリウッド90年代がジョン・ウー作品が一番マッチしてた時代だったのかもね。もっともっと作ってほしかった。ヘリコプターが爆発しまくるのも本作の特徴。クリスチャン・スレーターも90年代は大活躍していたなぁ。
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