
実写ファンタジーへのお誘い
日本ではハリー・ポッターシリーズを除くと、実写ファンタジーはあまり人気がない印象がある。おそらく、アニメやゲームでファンタジー欲が十分に満たされているからだろう。しかし、実写ならではの迫力や細部まで作り込まれた世界観、現実とのリンク感など、実写ファンタジーには独自の魅力がある。今回は、そんな実写ファンタジーの良さを存分に感じられる映画を3つピックアップしてご紹介する。 編集担当:お試し係B
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- 作成日時:
- 2025/01/27 16:45
グースバンプス モンスターと秘密の書
- 制作年:
- 2015年

もしも本の中のキャラクターが現実世界に出てきたらという妄想は、多くの人が一回はしたことがあるはず。だがそれがモンスターだったら、話は別。本の中の世界と違って、ヒーローや退治するための方法があるとは限らないからだ。 登場するモンスターも雪男、ゾンビ、狼男、ノーム、食人植物などオールスターと言ってもいいぐらい 出てくる人間側の主要人物に嫌味なヤツがいないので、純粋に怪物との闘いを応援できる。 映画の中のセリフで「何で楽しい話しにしない」という質問に対して、「そんなの4億部も売れない」と答えていたが、これにはめちゃくちゃ納得してしまった。私もミステリーや不穏な雰囲気のする本は大好物なので。
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
- 制作年:
- 2004年

児童向けシリーズ小説を映画化した作品。両親を火事で失い孤児となった兄弟が、チームプレイで次々とピンチを切り抜けていく痛快な物語だ。ブラックユーモアや少しダークな雰囲気、理不尽な展開もあるが、海外の子ども向け小説では不思議と「あるある」な要素でもある。兄弟が訪れる後見人たちの家はどれも個性的で、舞台装置や背景の作り込みが見どころの一つ。さらに、ジム・キャリーやメリル・ストリープといった豪華な大人キャストも魅力的な作品。
マジック・ロード 空飛ぶ仔馬と天空の花嫁
- 制作年:
- 2021年

私が考える実写の良さは、小道具や衣装から伝わる世界観の深さにある。二次元では作画コストの関係から省略されがちな細部も、貴族や一般人それぞれの衣装やアクセサリー、建物の装飾まで丁寧に作り込まれており、見ていて飽きることがない。ストーリーは「長靴を履いた猫」(この映画では相棒がしゃべるロバ)+「かぐや姫」(入手困難なものを取りに行く)といった感じで、砂漠や氷の城、大海原など多彩なステージを探検していく。映像も非常に美しく、CGとの融合が違和感なく、チープさを感じさせない。特に、火の鳥が樹の実を食べるシーンはとってもキュートで印象的だ。