
アカデミー賞受賞作品シリーズ(作品賞編)
2025年3月2日(現地時間)に開催される第97回アカデミー賞授賞式。 日本では3月3日(月)午前8時からNHK BSで生中継が予定されている。 前哨戦と言われる各組合賞(「全米映画俳優組合賞」「全米監督協会賞」など、各組合員・協会員の投票によって決まる賞がアカデミー賞本戦に影響する)が出揃ってきており、2/19(水)現在のところ製作・監督・脚本家などの組合賞を勝ち取った『ANORA アノーラ』(ショーン・ベイカー監督)の候補者たちが一歩リードしている模様。 どの映画が?誰が?何部門受賞したか?など一喜一憂するアカデミー賞授賞式。 ただ、全世界へのニュースで最終的に目立ってしまうのは授賞式ラストで発表される「作品賞」の受賞作品である。 その年一番優れた作品として評される「作品賞」は、日本での劇場公開時の興行収入にも直結する。洋画不振と言われる現在でも、どうせ観るならニュースで観た映画にしようと思う人も多いのだろう。 ちなみに『ANORA アノーラ』が受賞することになれば、日本公開は2月28日(金)とアカデミー賞授賞式直前となり、宣伝効果バツグンである。 今回は、そんなアカデミー賞受賞作品の“顔”である「作品賞」授賞作品をご紹介! ■おすすめしている作品 ①ビューティフル・マインド ②アメリカン・ビューティー ③ゴッドファーザー 編集担当:Koji
たくさんの「いいね」ありがとう!
278
- 作成日時:
- 2025/02/19 17:40
ビューティフル・マインド
- 制作年:
- 2001年

天才数学者ジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)の実話を基にしたミステリアスかつ感動的なストーリー。 画期的な「ゲーム理論」を発表し、学界で注目を浴びる若き数学者ジョンだったが、統合失調症を発症し、現実と幻覚の区別がつかなくなってしまう。 魅力的な最愛の妻アリシア(ジェニファー・コネリー)に支えられながら病と闘い、学問への情熱を取り戻していく姿が描かれる。 『グラディエーター』で復讐に燃えるローマ時代の将軍を演じたラッセル・クロウだったが、次に出演した本作では大学生から演じることにっ!観客が筋骨隆々のグラディエーターから頭の切り替えが必要になると思いきや、繊細で天才肌のジョン・ナッシュが登場した途端にそのキャラクターから目が離せなくなる。 ラッセル・クロウはこの演技で2年連続のアカデミー主演男優賞にノミネートされる、そして彼の妻を演じたジェニファー・コネリーは見事に助演女優賞を受賞。 ジョン・ナッシュだけではなく、ある夫婦の激動の半生を描き切った本作はアカデミー賞作品賞も納得である。 ■受賞結果 第74回 アカデミー賞(2002年) 作品賞の他に、監督賞、助演女優賞、脚色賞の計4部門を受賞。
アメリカン・ビューティー
- 制作年:
- 1999年

郊外に住む中年男性レスター・バーナム(ケビン・スペイシー)の人生を描いたブラックコメディ。 仕事や家庭に不満を抱えるレスターは、娘の友人アンジェラに心から惹かれてしまう。そして自分の人生を変えようと決意するレスターに振り回されながら、妻キャロライン(アネット・ベニング)や娘ジェーン(ソーラ・バーチ)もそれぞれの問題に向き合うことになる。 乾いた笑いを散りばめながら、アメリカ社会の表と裏をある家族の崩壊を通して描く衝撃作である。 『シックス・センス』が大流行した2000年のアカデミー賞は、一見地味に観えつつも赤裸々に家族や人間の有様を描いた本作が作品賞を受賞した。 ケヴィン・スペイシーは、『ユージュアル・サスペクツ』の助演男優賞につづき本作では主演男優賞を受賞。 その後、『007』シリーズを監督することになるサム・メンデスの出世作でもある。 ■受賞結果 第72回アカデミー賞(2000年) 作品賞の他に、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞の計5部門を受賞。
ゴッドファーザー
- 制作年:
- 1972年

1945年のニューヨークを舞台に、コルレオーネ家の権力と家族の絆を描いた壮大な物語。 マフィアの家長ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が暗殺未遂に遭い、家族のなかで唯一稼業に関わっていなかった末息子マイケル(アル・パチーノ)が裏社会の権力闘争に巻き込まれることになる。 敵対組織との抗争をしたたかに生き抜くため、マイケルは冷酷な決断を下していく……。 血生臭い抗争劇のなかでも「家族」を描くストーリーは観客すべてが共感できるドラマとなっている。 マーロン・ブランドが演じるヴィトーの威厳ある存在感、アル・パチーノが演じるマイケルの変貌ぶり、一度は聴いたことがあるニーノ・ロータのあのメロディ、3時間近い上映時間があっという間に過ぎていく映画史に残る不朽の名作である。 ■受賞結果 第45回 アカデミー賞(1973年) 作品賞の他に、主演男優賞、脚色賞の計3部門を受賞。