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ホテルは嘘を隠し、人を映す──『マスカレード・ナイト』の高い完成度

ホテルは嘘を隠し、人を映す──『マスカレード・ナイト』の高い完成度

『マスカレード・ナイト』、これもおもしろかった! しかも個人的には前作の『マスカレード・ホテル』以上に好きかもしれない。シリーズとしての完成度が一段上がった印象がある。 それにしても不思議なのだが、このシリーズはもっと評価されても良いと思う。 原作は東野圭吾、主演は木村拓哉と長澤まさみ。脇を固めるキャストも豪華。それなのに、世間での盛り上がりは作品の出来に対して少し控えめな気がする。 宣伝の問題なのだろうか。 ポスターやビジュアル素材も少し大人しすぎる気がするし、もっと話題になっても良かった作品だと思う。 しかしだ、内容は今回も実に上手い。 ホテルという特殊な空間を舞台にした群像劇と、犯人探しのサスペンスが絶妙なバランスで混ざり合っている。 しかも、シリアス一辺倒にならない。 重たい事件を扱いながらも、どこか見やすくて、エンターテインメントとしての軽やかさを失わない。この塩梅が本当に良い。 東野圭吾作品の映像化は数多くあるが、本シリーズはかなり成功している部類だと思う。 特に気に入ったのは伏線の処理。 ミステリー作品では、怪しく見せていた人物が結局なんの関係もありませんでした、という展開も少なくない。 しかし本作は違う。 怪しく見えた人物たちは、ちゃんと物語に関わっている。 犯人ではなくても、それぞれが事件やテーマに意味を持っている。 だから見終わったあとに「無駄だったな」という感覚がない。 この脚本の整理の上手さは見事だった。 また、劇中で繰り返される「無理です」という言葉。 最初は単なる接客用語のように聞こえるのだが、物語が進むにつれて違う意味を帯びてくる。 こういうテーマの仕込み方も嫌味がなくて上手い。 ホテルマンとしての矜持と、人としての感情。 その両方を自然に描いている。 そして今回もやはり長澤まさみが素晴らしい。 前作で感じた魅力がさらに強くなっている。 仕事に誇りを持ち、お客様を守ろうとする姿勢。そして優しさと芯の強さ。 この役、本当にハマっている。 だからこそ終盤の展開が効く。 一方で、沢村一樹の役どころだけは少し気になった(笑)。 嫌いではないのだが、あそこだけちょっと作品の空気から浮いていた気もする。 もっとも、それを含めても全体の完成度はかなり高い。 そしてラスト。 結局また長澤まさみの笑顔に持っていかれる。 ずるい。 でも映画って、最後にどんな表情を観客へ残すかも大事だと思う。その意味で、このシリーズの締め方は本当に上手い。 『マスカレード・ナイト』は、ミステリーとしても群像劇としても非常に完成度が高い一本だった。 ホテルという舞台だからこそ描ける人間ドラマがあり、東野圭吾らしい謎解きもある。そして何より後味が良い。 原作シリーズはまだ続いている。 だからこそ、ぜひ映画版の第3作も観たい。 このメンバーなら、まだまだ面白い作品を作ってくれるはずだ。

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  • 作成日時
    2026/06/03 22:56

マスカレード・ナイト

総合評価:3.1制作年:2021年制作国:日本再生時間:2時間8分
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今作もおもしろかった! いや前作よりも上質だった。宣伝の仕方なのか、この豪華キャストと東野圭吾映画なのにこのシリーズは注目度が低いよ。ポスターデザインなどビジュアル素材も弱い。こういう映画が大ヒットしてくれないと…。今回もホテルという場所の群像劇と犯人探しのサスペンスとが良い感じに織り交ぜて、見応えのあるドラマになっていた。シリアスになりすぎない作風もとても良いよね。話も上手い構成で、「怪しいと思っていた人物、犯人以外は全然関係ありませんでした」ということにはならず、皆がちゃんと関連していたのはとてもおもしろかった。まぁ沢村一樹の役どころだけちょっと邪魔だったが(笑) いろいろな伏線も嫌味がないし、「無理です」もちゃんと終始のテーマになっているのもおもしろかった。そして最後は長澤まさみの笑顔で終わる。最高じゃん。原作シリーズは続いているので、第3作目を期待しています。

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出典
*1 Rakuten TV (https://tv.rakuten.co.jp/content/406305/) 取得日:2025/12/18

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