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米アカデミー賞注目作『名もなき者』主演・ティモシーの名演&出演者過去作を総まくり

米アカデミー賞注目作『名もなき者』主演・ティモシーの名演&出演者過去作を総まくり

日本時間3月3日朝から行われる、映画の祭典『第97回アカデミー賞授賞式』。 ノミネートされた作品群の中でも、伝説のミュージシャン、ボブ・ディランの半生を描いた『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』が特に注目を集めている。 1960年代初頭、後世に大きな影響を与えたニューヨークの音楽シーンを舞台に、まだ19歳だった無名のミュージシャン、ボブ・ディランが、フォーク・シンガーとしてコンサートホールに台頭。その歌声で瞬く間に時代の寵児となり、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルでの画期的なエレクトリック・ロックンロール・パフォーマンスで頂点を極めるまでが活写される。 ジェームズ・マンゴールド監督の確かな筆致と、ディランを演じたティモシー・シャラメの全40曲にも及ぶ完成度の高い生歌がゴージャスな見どころとなる。 アカデミー賞には、作品賞、監督賞、主演男優賞などをはじめ計8部門にノミネート、受賞に期待がかかる。 本作をより堪能すべく、ディランを演じたティモシーや、助演男優賞ノミネートのエドワード・ノートン、助演女優賞ノミネートのモニカ・バルバロ、さらにはディランのガールフレンドを演じたエル・ファニングの名演が拝める過去作を一挙ご紹介したい。 新旧入り混じる俳優たちの、熱い息吹が伝わるものばかりのはず。(文:赤山恭子)

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  • 作成日時:
    2025/02/25 17:22

君の名前で僕を呼んで

制作年: 
2016年
君の名前で僕を呼んで

第90回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた、ティモシー・シャラメの名を世界に轟かせた快作。80年代の北イタリアの避暑地を舞台に、両親と仲睦まじく暮らす17歳のエリオ(ティモシー)と、エリオの父の助手として、アメリカからやってきた24歳の大学院生・オリヴァー(アーミー・ハマー)の唯一無二の出会いのきらめきを収めた。 初めて感じる恋心といとしさ、そして離れ離れにならざるを得ない無残な切なさを、ティモシーが全身で表現。傷つきやすいいたいけなハートを無垢な瞳で見せ、絵画のような美しさを放った。 タイトルにもある「Call me by your name, and I'll call you by mine」のエリオ&オリヴァーのベッドでの名シーン、そしてエンディングで暖炉の前にたたずみ人知れず肩を震わせるエリオの表情など、忘れがたいシーンの連続。ティモシーの名演とともに深く心に刻まれる。

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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

制作年: 
2019年
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

『若草物語』を原作にして2019年に公開された、『バービー』のグレタ・ガーウィグ監督作。ティモシーとはガーウィグの初長編映画『レディ・バード』に続くタッグ(主演のシアーシャ・ローナンも)となった。1860年代、マサチューセッツ州に暮らす4姉妹と、彼女たちの近所に住まうお金持ちの好青年ローリー(ティモシー)との日々が描かれる。 ローリーは次女のジョー(シアーシャ)に思いを寄せるが、ジョーは自身の恋心を否定し二人はすれ違うばかり。実は彼に一途な恋心を抱いていたエイミー(フローレンス・ピュー)との切ない三角関係に陥り…。南北戦争の厳しい時代背景の中でも、四姉妹と彼女たちを取り巻く人々は手を取り合って強く生きようと前を向く。それぞれにスポットが当たり、心の機微が伝わる構成に、グレダ監督の手腕を感じずにいられない。

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ラウンダーズ

制作年: 
1998年
ラウンダーズ

1998年の映画『ラウンダーズ』は、まだうら若きマット・デイモン&エドワード・ノートンが共演した1作。ニューヨークの学生マイク(マット)は、ある日、勝負を決めるはずのポーカーで大損し3万ドルを一気に失ってしまう。失意の底でポーカー業界から足を洗うことを決めたマイクだったが、朋友のギャンブラー・ワーム(エドワード)の出所を機に、またポーカーの世界にのめり込むようになる。 『名もなき者』ではディランが表舞台に立つきっかけを作り、メンター的な役割を果たすピート・シーガーを演じたノートンだが、本作では悪事バリバリの“ラウンダー”(※カードゲームで生計を立てている人物)のやばいやつを楽し気に好演。うすら笑いを浮かべながらいかさまを重ねて金を巻き上げ、相棒のマットさえ翻弄する。それでも憎みきれないちょっとした人間らしさを垣間見せる圧巻の演技、20代ですでに脂の乗っているノートンを堪能してほしい。

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トップガン マーヴェリック

制作年: 
2022年
トップガン マーヴェリック

1986年に公開されたトム・クルーズの出世作『トップガン』の36年ぶりとなった続編『トップガン マーヴェリック』。あまりの完成度の高さに、劇場に二度足を運ぶ「おかわり」現象が勃発、アメリカで7億ドル、日本でも135億円を超える興行収入をたたき出し、世界的な大ヒットを記録した。 トム演じる伝説のパイロット・マーヴェリックが教官を務める訓練生たちにおいて、唯一の女性パイロットとして登場したのがコードネーム“フェニックス”のモニカ・バルバロ。キャラの強い訓練生がそろいぶみしたが、負けん気の強さと鼻っぱしらで頭ひとつ抜き出るパイロットへと成長する。実際、モニカは本作にて、トムらとともにF-18戦闘機に乗り込み、操縦しながらの撮影を行った凄腕の持ち主。そんな彼女が『名もなき者』では歌手のジョーン・バエズを熱演。フェニックスとは真逆ともいえるキャラクターになりきり、透き通るような歌声をティモシーとのデュエットで見せてくれた。

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20センチュリー・ウーマン

制作年: 
2016年
20センチュリー・ウーマン

マイク・ミルズが監督を務めた、アネット・ベニング主演の映画『20センチュリー・ウーマン』。シングルマザーのドロシア(アネット)と15歳の一人息子ジェイミー、そしてルームシェアで暮らす写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)のひと夏を描く。エル・ファニングはジェイミーの親友で、思春期ど真ん中のジュリーを演じた。 エルの持ち味とも言える、妖精のような容姿のはずなのに、なぜか「そのあたりにいるかもしれない女の子」を等身大で表現。子供から脱皮して大人に向かう途中の、少女の危うさや色気のバランスを絶妙に感じさせてくれる。『名もなき者』ではディランにとって特別なガールフレンドとして登場する。ティモシーとは『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』でキュートなカップルを演じていたが、それとは異なる大人同士の恋人となった二人。一緒にいたくてもいられない刹那を映画にまとわせた。エルの成長っぷりに注目したい。

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