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『時すでにおスシ!?』レビュー 松山ケンイチと永作博美の魅力が光る良作

『時すでにおスシ!?』レビュー 松山ケンイチと永作博美の魅力が光る良作

TBS火曜ドラマ『時すでにおスシ!?』が最終回を迎えた。2026年はNHK『テミスの不確かな法廷』、TBS『リブート』と話題作への出演が続く松山ケンイチだが、本作ではこれまでとは異なるコメディ色の強い魅力を発揮していた。 筆者自身、松山ケンイチ目当てで作品を追っていたわけではない。気になるドラマを見始めると、そこに松山ケンイチがいた。そんな偶然が続くほど、今年の松ケンは印象的な存在感を放っている。『時すでにおスシ!?』では、真面目で不器用ながらもどこか愛嬌のある大江戸海弥を好演。時折見せるコミカルな表情や全力すぎるセリフ回しが作品の大きな魅力となっていた。 また、有働由美子の存在も予想以上だった。俳優経験の少なさを感じさせない自然な演技で物語に溶け込み、ときにはベテラン個性派俳優のような存在感さえ見せる。感情を揺さぶるシーンでもしっかりと印象を残していた。 そして何より永作博美。久しぶりに連続ドラマでじっくり見る機会となったが、独特の柔らかさや親しみやすさは昔のまま。それでいて年齢を重ねたからこそ出せる深みも加わり、本作の温かな世界観を支えていた。 寿司をテーマにしながらも、人と人とのつながりや日常の小さな幸せを丁寧に描いた『時すでにおスシ!?』。肩肘張らずに楽しめる優しい空気感が心地よく、最後まで安心して見続けられるドラマだった。

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  • 作成日時
    2026/06/10 09:30

時すでにおスシ⁉

総合評価:2.9制作年:2026年制作国:日本再生時間:-
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時すでにおスシ⁉

『時すでにおスシ!?』を見始めた理由は単純で、「なんとなく面白そうだったから」。気づけば今年は『テミスの不確かな法廷』『リブート』に続いて松山ケンイチ出演作を追いかけていることになる。別に松ケン目当てではないのだが、観たいと思った作品に松ケンがいる。そんな不思議な巡り合わせが続いている。 本作で松山ケンイチが演じた大江戸海弥は、熱血で真面目、少し不器用で、それでいてどこかチャーミングな寿司職人。第2話で叱責したあとに見せた、ひょっとこのような愛嬌たっぷりの表情は忘れがたい(そこからだいたい毎回この顔を見せることになる)。さらに第7話では、出世魚のブリに人生を重ねたような熱いセリフを全力で叫ぶ姿に思わず感心してしまった。普通なら照れが生まれそうな場面でも成立させてしまうのは、松山ケンイチだからこそだろう。 そして永作博美だ。 第1話から感じていたことだが、永作博美は本当に不思議な俳優である。昔から独特の雰囲気を持っていたが、その魅力は今も変わらない。変わっているようで変わらない安心感がある。 演じる待山みなとは、スーパーで働く明るく前向きな女性。その一方で、第2話では亡き夫との思い出が描かれた。夜食を囲む何気ない夫婦の時間は決して派手ではないが、とても温かい。ジャルジャル後藤演じる夫との何気ないやり取りが心に残り、作品全体の優しい空気を象徴するようなエピソードだった。 佐野史郎、ファーストサマーウイカ、山時聡真など、同じクラスの面々もイイ。 (個人的には佐野史郎のミステリアスな雰囲気がずっと気になっていた。安心感のあるキャラクターだったのに、なぜかな?と思っていたら、『青い鳥』で佐野史郎と永作博美が共演していたことが理由で腑に落ちた。あれは名作だったなぁ・・・) また、有働由美子の存在も予想外の収穫だった。最初は話題性のあるキャスティングかと思っていたが、回を追うごとに違和感なく物語に溶け込んでいく。むしろ独特の存在感がクセになるほどで、個人的には『友近サスペンス劇場』にも出演してほしいと思うほどだった。 その他の脇を固めるキャスト陣も魅力的だった。第4話では土居志央梨演じる元妻・澪が登場し、大江戸との関係に新たな深みを与えた。 第9話では小手伸也が魚市場の親父役として登場し、意外なほどハマっていた。 さらに丸山隆平ゲスト回は客と職人という関係を超えた人情味あふれるエピソードとなり、シリーズ屈指のお気に入り回になった。 本作の楽しみは人間ドラマだけではない。毎回登場する寿司や魚料理が本当に美味しそうだった。アジ料理、イカの握り、でんでん演じる職人が作る鉄火巻き、そして最終回で披露された「渾身の一貫」。観ているだけでお腹が空いてくる。 個人的には第5話の森くん一家の寿司屋のエピソードと、第9話の丸山隆平ゲスト回がお気に入りだ。どちらも寿司を通じて人と人とのつながりが描かれており、本作の魅力がよく表れていた。 ドラマ全体を振り返ると、派手な展開や衝撃的な結末があるわけではない。しかし、だからこそ良かった。登場人物たちの優しさや温かさが自然と伝わってくる。松山ケンイチと永作博美の魅力に惹かれて見始めた作品だったが、気づけば作品そのものの穏やかな空気感が好きになっていた。 寿司を題材にしながら、人との出会いや再生、日常のささやかな幸せを描いた『時すでにおスシ!?』。最後まで肩の力を抜いて楽しめる、心地よいドラマだった。

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