あの超絶イケおじ、マッツ・ミケルセンが髭ボーボー×坊主という無骨なルックスで、復讐に燃える渋いジジイに変身！ 頑固で無口なマークス（マッツ）は、ちょっと頼りない理系の仲間たちと共に、妻の死の真相を追い求めるリベンジもの。しかし、ただのリベンジ映画とは一線を画し、主に「家族ドラマ」としての要素が際立っている。 ヒヤヒヤしながらも、時折クスッと笑えて、最後には思わず涙がこぼれる。こんな「全員ぶっ殺してやるぜ！」的なタイトルとポスターからは予想できない深みがあり、逆に「こんな復讐ものもいいな」と思わせてくれる作品！

ポスターを見ると、ジョーカーのようなダークヒーローを連想させるが、実際に鑑賞するとその印象はガラッと変わる。 辛い幼少期を過ごした主人公ドッグマンは、愛犬たちを使ってどのような犯罪に手を染めたのか、振り返りながらストーリーが進んでいく。ダークヒーローとは少し違い、どこか切ない一人の男の物語。 鑑賞後は焦燥感と共に、ドッグマンの今後の幸運を祈るしかない自分の不甲斐なさに、思わずウンザリしてしまう。ワンちゃんに悲しい出来事は起こらないので、安心して鑑賞してほしい。 リュック・ベッソンが描く孤独な男の物語は、やはり天下一品だよなぁ！