
何の映画か最後までわからない──『マリグナント』という狂気のジェットコースター
『マリグナント 狂暴な悪夢』、これは参った。何が起こっているのか、次に何が起こるのか、とにかく目が離せなかった。 まず、この映画が何ジャンルなのかわからない。クリーチャーものなのか、幻覚ものなのか、多重人格ものなのか、超能力ものなのか。観ている間ずっと「答えは何なんだ?」と考え続けることになる。 そして、その答えを知りたい気持ちだけで最後まで引っ張られてしまう。サスペンスとしてもホラーとしても非常に上手い作りだ。 何より、ジェームズ・ワンの映像演出が素晴らしい。カメラワークがとにかく気持ちよく、古典ホラーへのリスペクトを感じさせたかと思えば、それを現代的な映像表現へと昇華している。現実と幻覚が混ざり合うような演出も見事で、「今見ているものは本当なのか?」という不安感を映像だけで成立させてしまう。そのクリエイティブ魂がたまらない。 そして後半、あの「屋根裏」の件から映画はさらに加速する。それまで積み上げてきた違和感が一気につながり、なんとまぁ見事な真相が明らかになるのだ。冷静に考えればかなり無茶な設定なのに、不思議と納得してしまう。 主人公の身体に起きていた異変や独特の動き、さらには流産という出来事まで、ちゃんと意味があったことがわかる。このあたりの伏線回収は本当にお見事だった。 しかも今作は、そこで終わらない。クライマックスではまさかの超絶アクション映画になる。警察署での大暴れなんて、もはやホラー版『キングスマン』だ。残虐でスタイリッシュで、とんでもない勢い。そのてんこ盛り具合に思わず笑ってしまうくらいだが、映画そのものの熱量で押し切られてしまう。 そして最後は、愛ゆえに生まれた悲劇と狂気というテーマへ着地する。ホラー、サスペンス、ミステリー、アクションを全部ぶち込んだような作品なのに、不思議と破綻していない。この絶妙なバランス感覚もまたジェームズ・ワンらしさだろう。 『マリグナント』は怖い映画というより、「映画ってこんなこともできるんだぜ!」という作り手の情熱を全力で浴びる作品だと思う。観終わった後に残るのは恐怖よりも興奮。普通のホラーを撮るだけでは満足できない監督が、自分の好きなものを全部詰め込んで暴走した結果、とんでもなく面白い怪作が生まれた。 いやはや、ジェームズ・ワンは本当に映画を作るのが上手すぎる。これは大好きだ。
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- 作成日時:
- 2026/06/16 23:16
マリグナント 狂暴な悪夢
何が起こっているのか、次に何が起こるのか、目が離せなかった。そもそもこの映画が、クリーチャーものなのか、幻覚ものなのか、多重人格ものなのか、超能力ものなのか、何が答えなのか、最後まで見届けたい欲で埋まっていく頭…。カメラワーク、映像の演出がとにかくイイ。古典的なものがあったと思ったら、新時代のものに昇華してて、そのクリエイティブ魂がたまらん。そのおかげで現実と幻覚が混ざっていく演出は見事。後半の「屋根裏」の件からさらに映画は動き出す。なんとまぁ、見事な真相というか、これが納得できてしまう、そのパワー。流産したり動きが変な理由とかちゃんとあるのよ。クライマックスには「キングスマン」さながらの殺陣アクションが見られる、てんこ盛り具合。そして愛故に…いろいろなことが起きて終わる内容でった。いやはや、ジェームズ・ワン監督は映画作るの上手すぎるだろ。
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