
大統領が戦う。その一言で勝っている映画──『エアフォース・ワン』
『エアフォース・ワン』は90年代アクション映画の傑作だと思う。今見ても十分おもしろいし、改めて振り返ると、この映画はそれまでのハリソン・フォードという俳優のキャリアがあったからこそ成立した作品だったのだと感じる。 何しろ設定が強い。大統領専用機エアフォース・ワンがハイジャックされる。そして立ち向かうのは特殊部隊でもなければ秘密工作員でもない。アメリカ合衆国大統領その人だ。もうこのあらすじだけでおもしろいに決まっている。しかも、この映画によって「エアフォース・ワン」という名称そのものが広く知られるようになった功績も大きい。 そしてその最高の設定に対して、スタッフもキャストも本気で挑んでいる。だから映画全体に説得力がある。決してB級のノリではなく、一流のスタッフが一流の娯楽映画として仕上げている。そのあたりに当時のハリウッドの底力を感じる。生半可な気持ちで作られていないからこそ、観客も安心してその世界に飛び込めるのだ。 悪役側も良い。単なるテロリストではなく、ちゃんと信念や思想があり、それが物語を引き締めている。そしてハリソン・フォード演じる大統領も無敵ではない。だからこそハラハラするし、応援したくなる。インディ・ジョーンズやハン・ソロとは違うが、その延長線上にあるような魅力が全開だ。 ただ、今見ると犠牲者の多さには少し目が向いてしまう。撃たれて命を落とした人々もそうだが、何よりパラシュートもなく空へ放り出されていった人たちのことを考えると、なかなか辛いものがある。昔は勢いで見ていた部分も、年齢を重ねると違う見方になるものだなと思った。 それでも映画は立ち止まらない。犠牲が出れば出るほど、「こうなったら大統領、何としてでも解決してくれ!」という気持ちになっていく。その感情の持っていき方が本当に上手い。観客の期待と主人公の使命感がどんどん重なっていくのだ。 『エアフォース・ワン』は、設定の勝利だけでなく、その設定を最後まで全力でやり切った映画である。大統領が戦う。そんな荒唐無稽な話なのに、観終わった後には妙な納得感と高揚感が残る。アツくて、力強くて、そしてハリウッドらしい見事なアクション映画だ。これぞ90年代娯楽大作の醍醐味である。
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- 作成日時:
- 2026/06/19 01:08
エアフォース・ワン
90年代アクションの傑作。まぁそれまでのハリソン・フォードという俳優のキャリアから、彼が大統領となってテロリストと戦うというコンセプトが最大限に発揮された内容で、その積み重ねが相まって傑作になったのは違いない。そしてそのあらすじよね。大統領専用機エアフォース・ワン(この名称を世に広めたのも大きな功績)がハイジャックされて、戦うのは大統領自身だという、もうこれだけでおもしろいに決まってるじゃんというわけ。それをスタッフ・キャスト共に間違いない布陣で挑んでいて、ここにハリウッドの底力を感じる。生半可で作っていないのだから、楽しめるわけである。しかしまぁ、犠牲者も多く出ているのは、改めて見ると気になっちゃったね。撃たれたりした人もだけど、パラシュートなしに落ちていった人たちのことを考えると辛い。しかし、ドラマはそこでは止まらない、こうなったら大統領に是が非でも解決してもらわにゃいかんのだ。アツく、見事なアクション映画だ。
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