
松本まりか×岡本夏美、6月の新作2本——「親友」という関係が揺れる瞬間
6月に立て続けにスタートした「エミリとマリア」と「今から、親友やめようか。」、この2本がどちらも"親友"という関係を揺さぶってくる。でも、揺れ方がまったく違う。 「エミリとマリア」は、松本まりか・高橋メアリージュンのW主演。根本宗子が脚本と演出を手がけ、感想を追っていると、30代のモヤモヤをこんなふうに言葉にしてくれるのかという声が多い。会話のテンポが気持ちよすぎて、気づいたら30分終わっていた。 「今から、親友やめようか。」は、岡本夏美演じる柴崎ひまりと、沢村玲演じる北条和巳の関係が、甘くて怖い。親友だから遠慮がない。遠慮がないから、踏み込んではいけない場所まで来てしまう。友情が別の何かに変わっていく瞬間をリアルタイムで見せてくる作品で、絵の美しさも含めて目が離せない。 片方は友情が揺れながら自分を取り戻す話で、もう片方は友情が別の何かに変わっていく話。2本並べると、「親友」という関係がいつも何かの入口に立っているんだな、とじわじわ思えてくる。
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- 作成日時:
- 2026/06/23 18:31
エミリとマリア
しばらく、言葉が出なかった。 笑いながら観ていたのに、気づいたら「あ、これ私のことだ」ってなっていた。 松本まりかと高橋メアリージュンが演じる二人のやりとりは、本当に軽くて、テンポがよくて、でもその軽さの隙間に、30代ならではのどうしようもないモヤモヤがぽろっと落ちてくる。根本宗子の脚本って、こういう「笑えるのに刺さる」瞬間の作り方がうまい。 特に、二人が何でもない話をしているシーンが好きだった。大事なことを言っているわけじゃないのに、なんかちゃんと伝わってくる。親友ってそういうものだよな、と。むかし友達と深夜のファミレスでずっとしゃべっていたことを、ふと思い出した。 公開レビューでは「30代のモヤモヤを代弁してくれる」という感想が目立っていて、それは観ていてすごく納得した。でも私が驚いたのは、代弁されているのに重くならないことで。むしろ、観終わったあとに少し軽くなっている。 松本まりかの、笑っているのか泣きそうなのかわからない表情が、この作品のすべてを言っている気がした。 全4話、あっという間に終わってしまいそうで、それがもう少し惜しい。
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しばらく、言葉が出なかった。 岡本夏美演じるひまりが「俺で試してみる?」という和巳の言葉を聞いた瞬間の顔。あの表情を、うまく説明できない。驚いてるんだけど、どこかで待ってたような、でも絶対に認めたくないような。そういう複雑な揺れが、ちゃんと顔に出ていた。 この作品が怖いのは、二人の関係が最初から「親友」として成立しすぎているところだと思う。遠慮がないから何でも言える。何でも言えるから、踏み込んではいけない話もしてしまう。沢村玲の和巳は、余裕があるように見えて、どこか計算してるのかしていないのか、その境界線がずっとあいまいで。それが甘くて、じわじわ怖い。 恋愛の話を親友にするとき、「聞いてほしい」だけじゃないときってある。そういう自分に気づきたくなくて、でも気づいてしまうような。ひまりが和巳に相談しながらどんどん追い詰められていく感じに、なんとなく覚えがあった。 公開レビューでは、キャラクター間の感情描写の細やかさや、二人の関係性の変化に共感する声が見られている。友情が別の何かに変わっていく瞬間って、後から振り返らないと見えない。でもこの作品は、その瞬間をリアルタイムで見せてくる。続きが気になるというより、二人がどこまで行ってしまうのか、少し怖くて目が離せない。
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