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しばらく引きずる「トラウマ」映画

しばらく引きずる「トラウマ」映画

初めまして。モネ映画です。 突然ですが、みなさんには個人的な「トラウマ映画」ってありますか? 心がぐちゃぐちゃにかき乱され、強烈なシーンに圧倒され、鑑賞後もしばらくヘビーな余韻が残る…そんな作品に出会った暁には、しばらくその映画のことが頭から離れず、印象的なシーンをなぜか頭の中で反芻してしまったりしますよね。。 今回は、そんな「怖い・不快・だけど忘れられない」観てよかったと思えるトラウマ映画5作品をご紹介します! ちなみに私は記事を書くために全作品を一気に再鑑賞したのですが、明日起き上がれなくなるんじゃないかというくらい体力を消耗したので、みなさまには1作品ずつ余裕をもって鑑賞することをおすすめします。

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  • 作成日時:
    2025/03/30 11:23
    更新日時:
    2025/03/30 11:53

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

制作年: 
2017年
聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

心臓外科医のスティーブンは、とある少年と定期的に会っている。 ある日スティーブンは彼を自分の妻と子どもたちに紹介するが、それ以来家族に異変が起き始める。なぜか子どもたちは「立って歩くことができなくなった」のだ。 なぜ家族の身にそんな不幸が起こるのか?この少年はこの事件に関係しているのか?あらすじからしてすでに恐ろしいですよね… 監督は、不穏で不愉快、だけどなぜか中毒性がある映画をつくる『哀れなるものたち』の奇才ヨルゴス・ランティモス!本作は数ある彼の代表作の中でも“ランティモス節”(と勝手に呼んでいる)のスパイスが効きすぎていて、“タバスコをかけたパスタ”を通り越して“タバスコパスタ” になった、みたいな強烈な仕上がりになっています。 まずキャスティングに注目してほしいのですが、主人公の心臓外科医役にコリン・ファレル、彼の妻役にニコール・キッドマンという完璧な布陣。この二人の「気取った夫婦」のハマり具合ったらすごいんですよね。見るからに自信家で傲慢で、非常に鼻につく。 そんな彼らの豪邸に招かれた、礼儀正しい少年マーティン。一見地味でおとなしそうだけど、家族全員の心をつかむ「一言」を見つけるのが上手い。処世術に長けすぎていて、「え、きみ16歳だよね?」と確認したくなるくらい変にしたたかで嫌な感じなのである。 その“得体の知れない気味悪さ”をより引き立てるのが、マーティンを演じるバリー・コーガンのジトッとした目つき。『Saltburn』といい、全部を持っていってしまう彼の異様なカリスマ性に痺れます。 そしてストーリーですが、そもそも「スティーブンとマーティンの関係性って何?」「なんで家族に謎の少年を紹介したの?」って混乱すると思うんですね。でも大丈夫、物語が進むにつれてきちんと答え合わせをしてくれるので、想像をふくらましながら見てみてください。 それにしても、これだけ鬱々とした映画をお洒落かつアイコニックにしてしまうランティモス、センスありすぎてもはや怖い。。

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ファミリー・ディナー

制作年: 
2022年
ファミリー・ディナー

自分の体型に悩む少女シミー。有名な料理研究家である叔母の家を訪れ、彼女の指導の下ダイエットを開始することに。親切な叔母に感謝するシミーだったが、イースターの日が近づくにつれて、彼らは不審な態度をとるようになり…⁉️ 叔母家族は、神経質な叔母・やたらセクシーな叔父・なぜかシミーに敵意むきだしだが母親には従順な従弟のフィリップの3人。家族にしてはなんだかアンバランスなメンバーで違和感がすごいのですが、彼らに囲まれて極度な食事制限を始めたシミーは徐々に精神的に追い詰められていきます。 ちなみにずっとホラー映画の雰囲気なのに、バラエティ豊かなシミーのお腹の音がしょっちゅう差し込まれていてシュール。。ずっとお腹空かせててかわいそう。。 ちなみに本作の製作国はオーストリア!オーストリアのホラー映画って『アングスト/不安』『ファニーゲーム』みたいに嫌~な不快感と不安がジワジワ襲ってくる暗めの作品が多い気がするのですが、本作も例にもれず、序盤から「間違いなく大変なことが起こるぞ」という雰囲気がすごい。「いつシミーはやられるんだ…この家族みんな変わっているけど黒幕は誰だ…」と、ずっと手に汗握りながら鑑賞するハメになります。 上映時間は97分で、サクッと観られるのに満足度が高くてラストまでしっかり怖面白い!ただし、食事しながらの鑑賞は絶対にやめましょう。

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マザー!

制作年: 
2017年
マザー!

『ブラック・スワン』『ザ・ホエール』のダーレン・アロノフスキー監督×『ハンガー・ゲーム』のジェニファー・ローレンスが豪華タッグを組んだサイコスリラー映画! まず注目すべきは不気味な本作のポスター!ジェニロー演じる女性が自分の心臓をくりぬいて差し出しているようなポーズをとっており、どことなく絵画のようなタッチで描かれた意味ありげなビジュアル。 本作の主人公は、郊外の一軒家で著名作家の夫と暮らす女性。しかしある日夫が夜中にやってきた見知らぬ訪問者を受け入れて以来、次々に知らない人々が家にやってくる。しかも夫は彼らを断らず、泊まらせる。もう「このお家って実はフリースペースなんですか?」ってくらい誰でも彼でも受け入れる。当然「なんで他人をそんな気軽に招き入れちゃうの⁉️」と妻はドン引き!とにかく厚かましくてぶしつけな客人たちのふるまいに、観る側の私たちもジェニローと一緒に混乱するわけです。「こいつら全員ヤバくない?」と。 そんな皆さんにお伝えしておきたいのですが、観進めていくとさらなるカオス・混乱・バイオレンスが待っています。公式が「トラウマ必至」と謳ってるだけあり、ラストシーンは本当に覚悟して観た方が良さそう。。ジェニファー自身も「映画で自分を見失ったのはこの作品だけ」と発言するほど、かなりストレスフルな映画だったようです。 一体全体どういうこと?客人たちがみんなぶっ飛んでいるのはなぜ?夫はなぜ彼らを寛大に受け入れるの?まずは何も調べずに鑑賞してほしい一作。

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ニューオーダー

制作年: 
2020年
ニューオーダー

結婚パーティーの当日を迎えた富豪の娘マリアン。幸せ絶頂の彼女だったが、かつての使用人に「病気の娘を治療するため、金を貸してほしい」と頼まれたことをきっかけに、とんでもない悪夢を見ることに… よりによって彼女は結婚式の日に、貧富の差に抵抗する抗議運動に巻き込まれてしまいます。天国から一転して地獄に落ちる展開は“映画あるある”ですが、メキシコが舞台のスリラー映画だけあり、【想像以上のどぎつい描写】が【絶え間なく】展開されます! 真昼間のパーティで鳴り響く銃声、抵抗する間もなく殺される人々、人を人とも思わない拷問。。個人的に一番怖いのは、マリアン一家含む富豪たち以外の登場人物のほとんどが、“殺しに抵抗がない”こと。 そして本作で恐らく一番目を引くのが、劇中の「色」。 ポスターに血しぶきのように広がる緑色。マリアンが結婚パーティ用に着用している真っ赤なスーツ。メキシコでは、緑には「民族の運命における国民の希望」、赤には「国に殉じた愛国者の血」「民族の統一」または「若さ・光」などの意味があるらしく、色に込められた意味を思わず考えずにはいられません。。 マリアンは心優しい女性だったかもしれない。けれど経済格差の酷いメキシコで優雅に暮らす彼女は、貧しい人々にとっては恐らく「善人・味方」ではなかった。そんな善悪の不安定さや世界の過酷さをこれでもかと見せつけられる非情なディストピア・ムービー!

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制作年: 
2023年
コンセント/同意

13歳の文学少女ヴァネッサは、小児性愛嗜好を持つ50歳の有名作家ガブリエル・マツネフと出会い、やがて付き合うことに。 母親や周囲に白い目で見られても、自分たちは対等な恋人だと主張するが… まず驚くべきは、本作が実際に出版されたノンフィクションをもとに製作された映画だということ!その本はベストセラーになるとともに、マツネフの書籍の販売が一部中止されるなど、フランス中を震撼させる大ニュースに! このマツネフが怖いのは、無知な中学生の少女につけ込み「君は他の子と違う」などと、彼女が欲しがりそうな言葉を巧みに与えて彼女を洗脳していたこと。しかも彼女が化粧をすると「年増に見せたいのか?」などと怒ったりする。彼はやはり、“幼い少女”が好きなのだ。 そんな作家マツネフを演じるジャン=ポール・ルーヴ、劇中の気持ち悪い演技に嫌悪感を抱きそうになりますが、実はさわやかなイケオジ俳優でびっくり! ギョロッとした目で少女をまるめ込もうとするその姿はかなり強烈ですが、それだけ演技が上手いということですね。。 一番恐ろしいのは、これが全く他人事ではないということ。実際にこういった事態に子どもが巻き込まれる危険性を知るためにも観るべき作品だと思うし、本作が口コミで話題化したところにも、時代の良い流れを感じますね。

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