
『トイ・ストーリー』全5作品ランキング|ジャガモンド斉藤が本音で順位付け!
映画紹介人/お笑いコンビ・ジャガモンド斉藤です。 毎月第4金曜日に”配信で鑑賞できる作品”を選び、紹介していきます。 今回は、現在絶賛公開中の『トイ・ストーリー5』を記念して、全5作品のランキング発表会! 完全に僕の独断と偏見による順位です。
たくさんの「いいね」ありがとう!
50
- 作成日時:
- 2026/07/24 16:21
トイ・ストーリー3
第5位『トイ・ストーリー3』 『トイ・ストーリー3』の『3』が焼印でジュ〜っと押されるイカついオープニング。この開幕宣言の通り、本作は観客に絶大な衝撃を与える怪作だ。 おもちゃとしての幸せ、価値観の揺らぎ、異様に怖い深夜の保育園描写、全員が死を覚悟する焼却炉でのシーン、アンディとの別れ…。 これまでの『トイ・ストーリー』では考えられないダークで攻撃力の高いシーンのオンパレード。特にリアルタイムで本シリーズを追いかけ、アンディと共に育ってきた私たちにとっては涙なしでは観られない作品。…ではあるが、それをやっちゃあおしめぇよ!と思わざるを得ない荒技の連打だとも思ってしまう。 どうやら私たちはそのシリーズの御法度成分が凝縮された劇薬を服用すると、脳がクラクラし、それが良質なことのように考えてしまう傾向があるらしい。 バットマンシリーズでいえば『ダークナイト』であり、007シリーズでいえば『007 /スカイフォール』であり、クレヨンしんちゃんシリーズでいえば『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』だ。 それまでのシリーズのトーン一変させ、反対方向に突進することで、「大人向けだ!」「こんなの見たことない!」「シリーズ最高傑作!」と暗示にかかりやすくなる。それまでのシリーズをある意味でフリにしてるわけだから、琴線に触れやすい。もちろん逆走したからこそ手に入れることのできた表現やテーマはあるわけだが、本作の場合は『トイ・ストーリー』シリーズの主題そのものを迷子にさせてしまった功罪が大きいと思う。 〈おもちゃにとっての幸せとは?〉という荒唐無稽な問いかけをあたかも立派なテーマかのように掲げてしまったことで、色々と歪められてしまったんだと、個人的には思う。 そういう意味で、本作は『トイ・ストーリー』シリーズとしては最下位に落ち着いてしまった。
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トイ・ストーリー3の★評価を入力するトイ・ストーリー4
第4位『トイ・ストーリー4』 ファンの間では賛否が割れるシリーズ1の問題作。 その主な論点はラストで野生に解き放たれたウッディ問題。「雇い主への忠誠心」が彼の1番の正義、信念だったんじゃないのか!?公開当時から、そんなニュアンスの怒りの声が上がっていたが、振り返ってみれば1作目からウッディは感情に従って行動してしまう危なっかしいヤツだった。また『3』を観ると、みんなを守ろうとする責任感がだいぶ重たそうに感じていたので、野生のおもちゃになれて良かったんだと思う。なんだ?野生のおもちゃって。 だから、長年雇い主のために奉仕し、みんなを守る責任職からウッディが解放される物語になっているので、これはこれで良いと思う。 それよりも、フォーキーの方が問題じゃないだろうか。子供がゴミをかき集め、合体させることで、おもちゃになるという想像力を讃歌する設定はとっても良いと思う反面、そのことに関して全く掘りきれていないのが、歯がゆい。後半フォーキーは「奪われる宝物」として記号化されてしまって、存在感が薄れていく。せっかく〈ゴミとおもちゃの境界線とは?〉というワクワクする新機軸があるのだから、そっちにもっと突き進んで欲しかった。 第3位『トイ・ストーリー5』 ここで現在絶賛公開中の最新作『トイ・ストーリー5』をランクインさせていただいた。 劇薬てんこ盛りで大人の涙腺を大爆破した『3』と”野生のおもちゃ”という新しい価値観を提示した『4』のこの2作は『トイ・ストーリー』史の中で1番の事件だったし、言うなればどちらもあらゆる意味で「続きを作りづらい作品」だったと思う。そんな2作の煽りを受けながらも、『5』は『1』に原点回帰しつつ、過去作をどれも無駄にしないという作りになっていて、職人技としてお見事! 何より感動したのは、クライマックスの物量と勢い。技術の進化によってなし得た見せ場だと思うし、若干ひっかかる部分はあっても、力技でねじ伏せられる。
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トイ・ストーリー4の★評価を入力するトイ・ストーリー2
第2位『トイ・ストーリー2』 『1』でやったことを拡張していくという正統派な続編。 『3』以降ですっかりお約束になってしまった異様な暗さと、ウェットな感動話も無く、ドタバタコメディがずっと続く楽しい痛快作。バズが前回の借りをウッディに返す物語にもなっているし、前作ではアンディの家でじっとしていたレックスやポテトヘッド、スリンキーたちが街に冒険に出かけるという逆転もお見事。最後の空港でのチェイスなど、”おもちゃから見た危険な人間の世界”というコンセプトが強まっていて「これぐらいがちょうど良く面白い!」と膝を叩いてしまう! この時はまだ過去作のパターンを踏襲しつつ、アレンジを加えていくプログラム・ピクチャー的な雰囲気が漂っていて気軽に見れる。どこまで考えていたのかはわからないが、キャラクターの成長や葛藤や深刻さは最低限に抑え、シリーズを楽しく長く続けていく…。そんな想定が垣間見える。もちろん、それを続けていくことはマンネリ化と戦うことにもなるわけだが『男はつらいよ』のようにマンネリ化自体を楽しむ構造にもできるわけだし、ぶっちゃけその方がシリーズの寿命は伸びるんじゃなかろうか!?
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トイ・ストーリー2の★評価を入力するトイ・ストーリー
第1位『トイ・ストーリー』 「原点にして最高傑作」とよく言うけれど、本作こそこの賞賛が似合う。そもそも夜な夜なおもちゃが動いてたらどうする?というジョークのような、子供にとっては夢のような物語を程よいブラックコメディとして軽妙に描いていることが心地良い。余計な風呂敷を広げず、ウッディとバズがアンディの家に帰るまで、というシンプルなプロットで最後まで突き通す。 さらに、本作はシリーズの中でも1番”私たちの話”になっている。他のおもちゃを指揮しながらも、アンディからの愛にあぐらをかいていたウッディ。彼の傲慢さは、最新のおもちゃであるバズの登場によって打ち砕かれる。立場が揺らぎ、嫉妬に駆られ暴走していく様子は、観客が感情移入できる擬人化のバランスとしてもお見事。 言わずもがな、ラストのバズの飛行シーンは、アニメーション史の中に刻まれる名シーン。技術で本当に飛べているのか、落下が偶然にも飛行に見えているのかわからない映像ならではのマジック、バズの精神的回復と、ウッディとの絆の成熟をこの数秒で一気に見せてくれていて、シリーズで1番泣けるのはこの場面だと思う。
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