
観ると次の日起き上がれなくなるトラウマ鬱映画
みなさんはトラウマ映画と言われて何を思い浮かべますか? 「ミスト」?「ミッドサマー」?「セブン」? そんな目の肥えていらっしゃるホラー好き・サイコスリラー好きの方にも、改めて薦めたい映画があるんです!! というのも私にも、とにかく胸糞映画・鬱映画と言われる作品を観ていた時期がありました。そうすると、観たくて観ているのに、たまに「もう二度と観たくない……」と泣きたくなるような作品に出会う時もありますよね?でも同時に「名作・怪作に出会えた!!」と不思議と嬉しくなったりもしますよね? 今回はそんなトラウマ映画を大量鑑賞してきた中でもイチオシの4作品を紹介します!夏の暑い夜に観て、涼しくなってみるのはいかがでしょうか?
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- 作成日時:
- 2025/06/27 18:43
- 更新日時:
- 2025/06/27 18:52
ヘレディタリー 継承
- 制作年:
- 2018年

「ミッドサマー」のアリ・アスター監督による、「ミッドサマー」より断然恐ろしいホラー映画。それが「ヘレディタリー 継承」です。 “明るいことが、おそろしい”の斬新なキャッチコピーが印象的な「ミッドサマー」ですが、本作にコピーをつけるなら、 “暗いうえに、おぞましい”!!(最悪じゃん) 実は私は公開されてすぐ、海外の映画館に一人で観に行ったのですが、、劇場内から「ヒッ」「WHAT⁇」と観客たちの悲鳴が絶えず、最後はあまりに予想外の結末に全員がざわついたまま映画が終わったのを覚えています。。 本作をざっくり説明すると、祖母を亡くしたばかりの4人家族(夢遊病の母・温厚な父・思春期の兄・大人しい妹)が、妹が巻き込まれた悲惨な事故を機に恐ろしい事象を経験するようになり、全員が病んでいく非常にグロテスクでジメジメしたホラー映画です!!! アリ・アスター監督の作品でなんといっても面白いのは、「どうやったらこんな悪趣味な展開を思いつけるんだ⁉」というくらい、ショッキングで観ている人に一生忘れられないトラウマを残すパワーを持っていることなんですね。 私たちが「ラ・ラ・ランド」を明るいラブコメと最初は信じたように、「ミッドサマー」は陽気なお祭りなのだと騙されたように、「ヘレディタリー」を普通のホラーだと思って観てしまうと「ちょっと聞いてないんですけど!!」と怒りながら笑いたくなってしまうんだ……そんな奇想天外トラウマホラーは、夏のジメジメした日にこそ観てほしい傑作です。
ソフト/クワイエット
- 制作年:
- 2022年

「あんまり大きな声で言えないけど……やっぱり白人が一番!!」 今の時代にこんな激ヤバ映画、あっていいんですか?と思わず目を疑う、人種差別主義者(レイシスト)が主役の胸糞映画がこちら! “白人至上主義のグループ”を結成した教師のエミリー。彼女に賛同して集まった白人女性たち全員で、他の人種の悪口で大盛り上がり!「多様性とか、移民の権利とか、色々寛容な世の中になってきたけど、正直ムカつくよね!」と言った感じで、SNSにアップされたら一発アウトな発言が続きます。 そして悪ノリがヒートアップした彼女たちはなんと、近所に住むアジア系の姉妹たちの家に乗り込み復讐を試みることに!……なるのですが、その悪ノリが最悪すぎて、人間の醜さてんこもりな胸糞展開が続きます。また全編ワンショットだけあり、ギリギリ保たれていた人種間の平和が崩れ始めた時の緊迫感が半端ない!! 「ゲット・アウト」のジェイソン・ブラムが製作なだけあって、人種差別への斬り込み方が攻めているというかかなり際どい作品だなと感じました。 2024年は個人的に胸糞映画が豊作だったのですが、本作は間違いなくTOP3には入る胸糞オブ胸糞なトラウマスリラー!
ローズマリーの赤ちゃん
- 制作年:
- 1968年

偏見だけど「楳図かずお」が好きな人は、きっとこの映画も好きだと思います。レトロで、お洒落で、なのにジワジワ一人だけ追い詰められていくような恐ろしさ……誰にも真似できない斬新なそのスタイルで鬼才と呼ばれるフランスの監督ロマン・ポランスキーの代表作、それが「ローズマリーの赤ちゃん」。 売れない俳優の夫とともに古いアパートに引っ越してきた妻ローズマリー。しかしある日同じアパートの隣人が飛び降りて自殺!なぜか彼女の遺品のペンダントをもらったローズマリーはその後まもなく妊娠するが、次第に情緒不安定になっていく……一方で夫は急に俳優として売れ始めて⁉というオカルトホラー! そもそもアパートの住民が最初から薄っすら胡散臭いのはさておき、住民の自殺や気味の悪い悪夢に妊娠が重なり、とことん追い詰められていくローズマリーが本当にかわいそう……個人的に、この世で一番怖いのは「自分が気にしすぎているだけなのかもしれない」状態のホラーだと思っているのですが、本作はまさにそれ! 夫や医師に相談しても「気のせい」「妊娠してるからだよ」とか言って取り合ってもらえず、すぐに相談できる親や友人も近くにおらず……そんな不安げな彼女を観ているこちらも、何が起こっているのか、誰が悪いのか、これは幻覚or精神的な病なのか?と混乱してしまいます。 またポランスキー監督がすごいのは、グロテスクなシーンやあからさまなホラーシーンはないのにとことん恐怖を感じる演出とカメラワーク!!ローズマリーを演じたミア・ファローは超キュートで、インテリアやお洋服も可愛い、なのにしっかり怖くて何なら夢に見そうなくらいにはトラウマになってしまう…… そんなちょうどいいようで全然よくない、お洒落なトラウマホラーをお探しの方におすすめの1本です。
河畔の家
- 制作年:
- 2021年

ホラーや胸糞映画好きの方でも観たことがない人も多そうなので、全力で薦めたいのが『河畔の家』!! 夫の浮気が原因で離婚の危機に陥っている夫婦が、娘を連れてバカンスに出かけた所から始まる田舎ホラー!隣人のおじいさんとイケメンな孫らしき青年に夕食に誘われて彼らを家に入れるも、想像以上にグイグイで高圧的な二人。彼らは単にフレンドリーなだけなのか?それとも…… 個人的に、こういう「田舎だからしょうがないのか?と思って迎合するけど結局…」系ホラー大好きなんですよね! なんといってもおじいちゃんと孫?だし、微笑ましいし、自分たちには娘もいるから変に抵抗すると危なそうだし……そんな余裕と偏見と自己防衛本能により、徐々に追い詰められていく三人家族のサイコスリラー!!かと思いきや、意外な展開が待っています。 人間の醜さ・しょうもなさが剥き出しになる容赦ない胸糞展開にド田舎というスパイスが加わり、最高に刺激的な仕上がりになっています。家族と観るのはフツーにオススメしません!!