
人生はどう転がっていくか分からない
笠希々さんに観てもらいたい!という目的でこのアカウントを作成したのですが、作品名で検索しても該当が見つからない作品の多いこと多いこと、、、、、、これならばどうだ!ということで、2024年春に放送された「変人のサラダボウル」についてレビューしてみようと思います。
たくさんの「いいね」ありがとう!
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- 作成日時:
- 2025/08/01 06:35
変人のサラダボウル
- 制作年:
- 2024年
異世界の皇女と女騎士が現代日本の岐阜県に飛ばされて来て、皇女は私立探偵のもとで助手、女騎士はホームレスと、それぞれの生活を築いていく話。人生コメディ。 物語に大軸がないのにずっと淡々と面白く、キャラも立っているので愛着がぐんぐん育まれていく。ラノベ原作よろしく美少女キャラはたくさん出てくるのに、男キャラがイキるわけでもなければハーレムラブコメになるわけでもないのでイヤミが全然ない。どのキャラも繰り返し観たくなってきて、観終わった時には久しぶりにロスが発生した。 この作品の美点は「人生はどう転がっていくか分からない」を一筆書きで綴っていくかのような微妙な不条理を含んだおかしさ。要領の良い皇女はすぐに現代日本の文化に馴染み、現代なりの平穏と地位をトントン拍子で確立していく。一方でホームレスからスタートすることとなった女騎士は真面目で素直、お人よしであることが災いして、水商売、闇バイト、新興宗教幹部、バンドマンと不安定な食い扶持を転々としてはホームレスに戻ることを繰り返す。でも、どちらが良い人生か一概に断定できないような味わいがある。 「初めてできた友達と同じ中学校に入れると思ったら、年齢が1歳ズレていて皇女は小学校だった」とか「喫茶店のカラオケでどこから見つけてくるのか分からないような変な歌を歌い、客の爆笑を搔っ攫う」とか、この「あってもなくてもいいような、人生の一筆書きじゃないと描かれなさそうな小エピソード」がいちいち魅力的で、生活の息遣いが伝わってくる感じが本当に良い。 私立探偵の鏑木と皇女のサラは物語が進むにつれ、名実ともに父子関係を築いていく。この2人はきわめて対等な関係に見えるのに、そこには親子の絆も重なっている。この、とても不思議なバランス感に感動がある。多くの人間は孤独だけど、本来は全く接点の無いような人間同士でもその2人の間だけの絆を築きうるのかもしれない、そんな希望が見える。 また、岐阜のご当地アニメを自称していて、近年名ばかりのご当地アニメも多い中、全編を通してさりげなく岐阜のご当地情報やネタが盛り込まれており、ちゃんと聖地巡りが楽しい仕様にもなっていて、演出面では細部までこだわって作られている。 あと、不倫調査のシーンで偵察中に性行為中の男女が何の前触れもなくパンインしてくる所はめちゃくちゃ笑った!!エロシーンをこんな風に見せてくるアニメ、前例あるのかな......? とにかくタイトル通り、出てくるキャラクターはみな少しずつ変な人で、彼らが交差するたびに味が増していく感じがとても魅力的。ラノベ発アニメの膨大なアーカイブの中、これを選んで試観する価値がある作品だと思う。








