
映画『8番出口』“異変”にゾクゾクする95分間に満足!
映画『8番出口』を観た。劇場には学生服の観客も多く、上映後は年齢を問わず皆がザワザワと感想を語り合っていたのが印象的だった。――そりゃあ話したくなりますよ! まず「異変を見つけたら引き返す」というフレーズが実にスリリングだ。“異変”という言葉自体が奇妙なのに、「引き返さなければ何が起こるのか?」と想像を掻き立て、ゾクゾクさせられる。 鑑賞中の頭の中は「(地下道ループで)ゲームかよ!」「(我に返って)いや、ゲームだよ!」の繰り返し。 そして観終わった後には「うん、面白い映画を観たな」という満足感が残る。 95分間めいっぱい楽しめたので、個人的にはGood!というか「ナイス95分」だった。 クラシックの《ボレロ》は力強くて奇妙で、まさに映画そのものを象徴していた。 あと、二宮和也の表情が『殺人の追憶』のソン・ガンホに匹敵していた。 そして、脚本にクレジットされていたのが平瀬謙太朗。監督集団「5月」に所属し、関友太郎・佐藤雅彦と共に活動する映像作家だ。海外でも高い評価を得る作品に関わる彼の代表作として、WOWOWで放送された『災』も紹介したい。
たくさんの「いいね」ありがとう!
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- 作成日時:
- 2025/09/05 15:46
災
- 制作年:
- 2025年
2025年春に放送された連続ドラマW『災』。 主演・香川照之が“災い”をもたらす謎の「男」役を姿や口調、性格まで変えて6役を怪演。 現代を生きる6人の“罪なき”人物たちの物語に、無慈悲に入り込むその存在が徐々に人生を狂わせていく。 監督・脚本を手がけた映像集団「5月」による異色のサイコ・サスペンスとして、視聴者を最後まで釘づけにする作品です。 <主な映像集団「5月」の過去作品> 特徴:「常連客か!」と言わんばかりに、海外の映画祭に招待されまくっている。 ★短編 『八芳園』:結婚式場・八芳園の日本庭園で、記念撮影に並ぶ人々を延々と映し出す異色の短編。カンヌ国際映画祭短編部門にノミネート。 『どちらを』:主演は黒木華。父を知らない息子と母の断片的な日常を描くミニマルな構成。「言葉より映像」で感情や関係性を描く手法が注目され、再びカンヌ国際映画祭短編部門に正式招待される。 『散髪』:舞台は刑務所内の美容室。市川実日子が主演を務め、クレルモン=フェラン国際短編映画祭に正式招待される。 ★長編映画 『宮松と山下』:名もないエキストラ俳優・宮松を主人公に据えた長編デビュー作。香川照之が主演を務め、サンセバスチャン国際映画祭「New Directors部門」に正式招待されるなど、異色の映画体験として世界からも注目を集めた。








