🗨️【STAND BY ME】あなたの子供心チェック
When the night……♪ ベン・E・キングの名曲「スタンド・バイ・ミー」を久々瞑想に耽り無心で聴いてみた。レコードで聴くのがベストだが、CDしかなかった。 人生で聴いてきた全てのアーティストの楽曲は、聴くだけで当時のさまざまな情景を思い起こさせてくれる。「スタンド・バイ・ミー」もその一つ。 『スタンド・バイ・ミー』がテレビ放映された時、筆者は無邪気な小学生低学年。男友達3人と秘密基地を作るため、まず100円ほどの小銭を握りしめ駄菓子屋へ。スーパーの裏口に積んである段ボールを持てるだけ持ち去る。友達の家の庭の片隅にある物置と外壁の間に段ボールとガムテープを使い無我夢中で工作を始める。 男子3人が入るには十分な空間の秘密基地が完成し、駄菓子を食べながら、壮大な情報交換をしていた。親、先生の悪口、好みの女子、テストの点や、無駄にヒーローとしての自覚もあり見えない敵もいた気はする。 線路を手で触る、耳をつけて電車の振動を感じるというのも実は経験できた。1988年に廃線となったが、国鉄/JR北海道が運営していた松前線。田舎故に保護するような柵も存在せず、線路がただそこにある。だから線路の上を歩き、駅に侵入してくる2、3両編成ほどの電車のリアルな振動を耳や掌で感じることができたわけだ。 この作品には、そんな少年時代の少年マインドを奮い立たせる全てが詰め込まれている。 ゴーディとクリスが優しい焚き火に照らされながら会話、ゴーディが線路の振動を掌で感じクリス、テディ、バーンとともに迫りくる列車から逃げる、転げ落ちる。 名シーン満載の本作に確実に影響された小学校低学年を無意識に過ごしていた。 ふと現況を思うと「冒険心」が微塵もない生活をしている。経験や知識だけが肉付けされた保守的な人生。逃走もできず、責任だけが伸し掛かる。今この年齢で庭に段ボールで秘密基地をつくって駄菓子を食べていたら家族に見放されるか病院送りになることは必至。 年相応の「冒険心」を持ちながら、一歩踏み出す謙虚な勇気があれば、新たな世界も見えてくるだろう。 あの時代、誰が自分の側にいてくれたかを想起させ、そして今あなたの側にいる人を大切に思える。ぜひ本作を人生の節目で観て、軌道の微修正をする時間を設けてみては。 ■おすすめしている作品 ①スタンド・バイ・ミー 編集担当:ピンク・パンダーX
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- 作成日時:
- 2024/08/27 16:08
- 更新日時:
- 2024/08/27 16:13
スタンド・バイ・ミー
- 制作年:
- 1986年